水力発電は水力を利用しますので化石燃料などの燃料は必要なく、発電所に上流から水が流れてくる限り発電し続けることが出来ます。このためエネルギー源が無料で手に入ると言う大きなメリットがあります。もちろんデメリットもあります。今回は水力発電のメリットとデメリットをご説明いたします。
水力発電の仕組みとは
水力発電は、高い場所から低い場所に水が流れるエネルギーを利用して、発電機に接続された水車を回し、電力を生成します。水力発電には、川の水をそのまま流す方法と、ダムを建設して川の水を蓄えてから放流する方法の2つがあります。
出典:資源エネルギー庁
(1) ダム湖から水を取水口に供給する。
(2) 水は水圧鉄管を経由して水車に導かれる。
(3) 水量と高低差が水車を回転させるためのエネルギーを提供する。
(4) 直結された発電機を回し、電力を生成する。
(5) 生成された電力は変電設備を経由し、送電線を通じて電力会社に送られる。
水力発電は燃料費がかからず、発電時には二酸化炭素を排出しません。ただし、雨や雪が少ないとダムの水位が低下し、発電できなくなることがあります。また、古くからダムの建設が進められてきたため、大規模な水力発電所を新たに建設できる場所はほとんどありません。今後は、小規模な水力発電施設が川岸に設置されるなど、小規模な水力発電が増加すると考えられています。
水力発電の種類
水力発電にはその仕組みによりいくつかの種類に分けられています。出力の大きな水力発電所はどの発電方法も高い所にある水の位置エネルギーを利用して発電させているために、ダムや地形を利用して水面と発電所の落差を作り出しています。地形は場所により様々ですので、水力発電法はその土地の地形に適した方法が選択されます。
ダム式発電
ダム式発電は川の流れをダムによりせき止め、川の水を溜めて貯水池を作ることで水と発電所に高低差を作ると共に水を貯えることで安定した発電を行うことが出来ます。ダムで出来た貯水池から水を引き、水のエネルギーによりダムの下に設置されている発電所の水車を回転させて発電します。出典:三井物産株式会社
水路式発電
この発電は上流の川に取水関を設けて水を分岐させ水路を通し、より発電量が多くなる落差が得られる場所まで流します。そして、落差が得られる場所の下部に設置された発電所で発電します。出典:三井物産株式会社
ダム水路式発電
ダム水路式はダム式発電と水路式発電を合わせた発電方法です。ダムを作っても十分な落差が得られない場合は、水路で落差が得られる場所まで水を流し、発電を行います。出典:三井物産株式会社
水力発電のメリット とデメリット
メリット①、温室効果ガスの排出がゼロ
水力発電の最大のメリットは再生可能エネルギーである水力を利用して発電できることです。火力発電と異なり再生可能エネルギーを利用した発電では温室効果ガスである二酸化炭素はほとんど排出されません。
出典:資源エネルギー庁
地球温暖化に寄与する温室効果ガスには7種類ありますが、この中の一種類が二酸化炭素です。上の図は日本の年間の温室効果ガスの排出量を示していますが、水力発電は化石燃料を燃やさずに発電できますので、二酸化炭素を排出せずに地球環境に優しい発電です。
このため、地球温暖化防止の観点からも環境に優しい水力発電が注目されており、水力発電により得られた電力はクリーンエネルギーと呼ばれています。
メリット②、安定供給が可能
水力発電のメリットのもうひとつは、安定した電力供給が容易であることです。渇水のリスク以外は、風力発電のように気象条件などの自然要因に大きく左右されません。
さらに、水路型以外の貯水式水力発電は、短時間で発電を始め、電力需要に合わせた調整が容易な特長があります。電力の需要は季節や時間帯に応じて変動しますが、こうした変動に適応する供給がスムーズに行えます。
メリット③、エネルギー変換効率が高水準
水力発電は数ある発電方法の中でエネルギー変換効率が最も高いことで知られています。
水力発電のエネルギー変換効率とは、水の持つ位置エネルギーと運動エネルギーが電気エネルギーに変換される際の効率を指していますが、その効率は80%と水の持つエネルギーの大半を電気に変換することが出来るため、非常に優れた発電方法となります。
発電方法 | エネルギー変換効率(%) |
---|---|
水力 | 80 |
液化天然ガス複合 | 55 |
火力蒸気 | 43 |
ガスタービン | 35 |
原子力 | 33 |
風力 | 25 |
太陽光 | 10 |
地熱 | 8 |
海洋温度差 | 3 |
バイオマス | 1 |
デメリット①、ダム建設による環境破壊
水力発電のデメリットはダムの建設により周辺の環境が破壊されることです。実際に、高度経済成長期にはダムを建設したため、ダムの底に沈んでしまった村がいくつもあります。生態系への影響もあり、ダムがあることで魚がダムを超えて上流へ進めなくなってしまいます。逆にダムから下へ降りることが出来なくなってしまいます。このため、ダムの上流と下流では一部の昆虫を除き生き物の交流が無くなってしまい、生態系破壊の懸念が出てきます。
デメリット②、水質汚染の可能性
ダムにより水をせき止めて湖を作った場合、水質によっては藻類が大繁殖してしまい、水質悪化の原因となってしまうこともあります。
デメリット③、ダム決壊による水害のリスク
他にも、地震などによりダムが決壊してしまうと溜められていた水が一気に流れ出すため。下流域に洪水を起こしてしまい甚大な被害をもたらす恐れもあります。
水力以外でもクリーンな電気を発電する方法
水力は再生可能エネルギーですので、水力発電によりクリーンなエネルギーが得られます。同様に再生可能エネルギーである太陽光を利用してもクリーンな電力が得られます。この場合は太陽光パネルで発電しますが、この太陽光パネルが発電した電力をポータブル電源に蓄電しておくことで、小型でクリーンな電力供給システムが作れてしまいます。
下の図は再エネの設備容量の推移を示していますが、特に2012年以降、太陽光発電設備の導入が急激に増えています。年間の伸び率は16%と高く、着実に増加しています。これは2012年に太陽光発電で余った電気を定額で買い取る固定価格買取制度(FIT)が始まったためです。
出典:資源エネルギー庁
現在では太陽光パネルは至る所で見られるようになっており、身近な存在です。このようなクリーンな電力供給システムを作れる太陽光パネルとポータブル電源の組み合わせをご紹介いたします。
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BLUETTI AC180+PV350
水力と同様にエコでクリーンな再生可能エネルギーである太陽光を使った太陽光発電をご紹介します。太陽光発電のやり方は簡単で、太陽光パネルを太陽に向けて設置するだけです。これだけで発電出来てしまうので非常にお手軽な発電方法です。
BLUETTIの太陽光パネルPV350は折り畳み可能で、折りたたむと収納時には905×613×65mmとコンパクトに収納できます。広げると2400×905mmあり、定格出力が350Wと太陽光と高出力です。
この太陽光から発電した電気を蓄えるのがBLUETTIポータブル電源AC180です。AC180はバッテリー容量が1152Whと多く、様々な電化製品を使用できます。
ポータブル電源AC180とPV350を組み合わせることで人里離れた電気の無いオフグリッドな場所でも電気を使いながら生活することが出来るようになります。災害時にも強く、災害で孤立してしまった際には近所の方々に電力を供給出来るようになります。このため、災害対策としてポータブル電源と太陽光パネルを組み合わせて持っている方も多いです。
項目 | 詳細 |
---|---|
容量 | 1,152Wh |
充放電サイクル数 | 3,500回以上 |
出力 | 1,800W(電力リフトで最大 2,700W) |
充電時間 | 最短45分で80%まで高速充電し、わずか1時間でフル充電が実現 |
特色 | 20ミリUPS機能付き、最新版のリフト機能を搭載、ワイヤレス充電付き |
BLUETTI AC200MAX+ PV350
夜間にたっぷりと電気を使用したい、という方にはBLUETTIポータブル電源AC200MAXをおすすめします。AC200MAXのバッテリー容量はAC180の2倍の2048Whありますので、市販のパソコン程度なら一晩中使用してもバッテリー切れを起こすことはありません。これにより、パソコンで一晩中動画を見続けることも出来るようになりますので、これまでよりももっとキャンプなどアウトドアが楽しくなりますね。
バッテリーが無くなってもBLUETTI太陽光パネルPV350で充電が出来ますので、様々なシーンでご利用いただけます。
項目 | 詳細 |
---|---|
容量 | 2,048Wh |
充放電サイクル数 | 3,500回以上 |
出力 | 2,200W(電力リフトで最大 6,000W) |
充電時間 | 最短50分で80%まで高速充電し、わずか1.5時間でフル充電が実現 |
特色 | 20ミリUPS機能付き、同時接続数16、ワイヤレス充電付き |