【初心者向け】モバイルバッテリーの失敗しない選び方完全ガイド

スマホやノートPCの充電切れに不安を感じたことはありませんか?そんな時に頼れるのがモバイルバッテリーです。近年は、災害時にも活躍するフェーズフリーなモデルが注目を集めています。

本記事では、初心者がモバイルバッテリーを選ぶ際に押さえておきたい「容量×安全性×携帯性」のポイントを中心に、用途別の選び方からおすすめモデルまでわかりやすく解説します。この記事を読めば、自分にぴったりの一台が見つかるはずです。

モバイルバッテリーとは?

モバイルバッテリーの外観を示す画像

モバイルバッテリーとは、その名のとおり持ち運びができる電源のことを指します。多くの人がまず思い浮かべるのは、スマートフォンやタブレットの充電でしょう。しかし実際には、無線LANルーターや携帯ゲーム機など、幅広い電子機器に対応しています。

そのため、旅行や出張など外出先で充電の機会が限られるときや、通勤・通学の移動中などに携帯する人も多く見られます。一見、バッテリー切れは起こりにくいように思えますが、充電を忘れたりケーブルの接触不良があったり、長時間の使用による電力消耗など、意外とトラブルは起こりやすいものです。そんなときにモバイルバッテリーがあれば、すぐに電力を補給できて安心です。

さらに、地震や台風といった災害時には停電対策としても非常に心強い存在です。いざという時に備えておくことで、もしもの時にも落ち着いて対応できるでしょう。

モバイルバッテリー 選び方ポイント5つ

ポイント①容量(mAh)で選ぶ

モバイルバッテリーを選ぶ際に、まず確認しておきたいのが「容量」です。容量は「mAh(ミリアンペアアワー)」という単位で表され、どのくらいの電気を蓄えられるかを示しています。製品によって2,000mAhほどの小型タイプから、10,000mAhを超える大容量モデルまでさまざまな種類があるため、使用する機器のバッテリー容量や利用目的に合わせて選ぶことが重要です。

以下は、主要スマートフォンの機種別に充電回数のおおよその目安をまとめた一覧です。

機種

5,000 mAh

10,000 mAh

15,000 mAh

20,000 mAh

40,000 mAh

iPhone 14 (3,279 mAh)

1.3回

2.6回

3.9回

5.2回

10.4回

iPhone 15 (3,349 mAh)

1.3回

2.5回

3.8回

5.1回

10.1回

iPhone 17 (3,692 mAh)

1.2回

2.3回

3.5回

4.6回

9.2回

Xperia 5 III (4,500 mAh)

0.9回

1.9回

2.8回

3.8回

7.6回

Xperia 1 VI (5,000 mAh)

0.9回

1.7回

2.6回

3.4回

6.8回

Google Pixel 6 (4,614 mAh)

0.9回

1.8回

2.8回

3.7回

7.3回

注記:

計算は、熱や変換効率、ケーブル品質によるエネルギー損失を考慮し、85%の効率係数を想定しています。

このように比較してみると、外出先での利用頻度や充電する機器の種類によって、適した容量は大きく変わります

日常使いなら5,000mAh前後でも十分ですが、旅行や出張で長時間外出する方は10,000mAh以上の大容量タイプを選ぶと安心ですね。

ポイント②出力(W/A)とポート数で選ぶ

・出力で選ぶ

モバイルバッテリーを選ぶ際に注目したいポイントの一つが「出力」です。出力は充電スピードに直接関係し、一般的に「A(アンペア)」と「V(ボルト)」の単位で表記されます。

充電を素早く行いたい場合は、電流値(A)が大きいモデルを選ぶのが効果的です。目安としては出力が2A以上のモデルを選ぶと、ストレスを感じることなく快適に充電できます。

・ポート数で選ぶ

モバイルバッテリーの「ポート数」は、同時に充電できるデバイスの数に直結します。スマートフォンやイヤホン、タブレットなど複数の機器を同時に充電したい方は、ポート数を事前に確認しておきましょう。

一般的に、小容量モデルでは1〜2ポート、大容量モデルでは2ポート以上が主流です。複数ポートを備えたタイプでは、1ポートごとの最大出力値や全体の合計出力値が設定されている場合があります。

この最大出力や合計出力が低いと、複数機器を同時に充電した際にスピードが落ちてしまうことがあります。そのため、高出力を確保できるモデルを選ぶことが快適な充電環境のカギになります。

ポイント③サイズで選ぶ

さまざまなサイズのモバイルバッテリーを比較した画像

モバイルバッテリーは携帯性に優れていますが、容量が大きくなるほどサイズも重さも増すため、使う場面を想定して選ぶことが大切です。旅行やフェスなど移動の多い場面では、スマートフォンより小さめのコンパクトモデルがおすすめ。主流のスマホサイズ(約縦15cm×横8cm×厚さ8mm)を目安にすれば、バッグの中でもかさばらず持ち運びが快適です。

一方、外出先でノートPCを使う場合など、荷物の多さを気にしないときは大きめサイズでも問題ありません。薄型や直方体のモデルなら収納しやすく、使うシーンに合わせたサイズ選びが快適さの鍵となります。

ポイント④安全性

モバイルバッテリーの普及が進む一方で、充電中の発火や破損などの事故も増えています。ニュースなどで目にしたことがある方も多いでしょう。安全に使用するためには、購入時のチェックポイントを理解しておくことが欠かせません。

・PSEマークの有無

PSEマークの例を示す画像

出典:経済産業省

モバイルバッテリーを選ぶ際にまず確認したいのが、「PSEマーク」が付いているかどうかです。PSEマークとは、その製品が電気用品安全法に基づく安全基準を満たしている証であり、国内で販売されるすべての電気製品に義務付けられています。

2019年以降、モバイルバッテリーもこの法律の規制対象となり、PSEマークのない製品は販売が禁止されています。そのため、購入時は必ず本体やパッケージにPSEマークの記載があるかを確認しましょう。これが、安全に使用するための最も基本的なポイントです。

ポイント⑤その他機能

MacBookやNintendo Switchを充電するなら「USB Type-C」対応モデル

ノートPCやSwitchを充電するなら、USB Type-C対応モデルを選ぶと安心。

「AC出力」対応の有無で選ぶ

AC出力対応モデルならコンセント充電が可能で、荷物を減らしたい人に最適。

「急速充電」機能の有無で選ぶ

急速充電機能付きなら短時間で充電でき、忙しい時にも便利。

「ワイヤレス充電」機能の有無で選ぶ

Qi規格対応のワイヤレス充電モデルなら、ケーブル不要で手軽に充電可。

「コンセント一体型」で選ぶ

コンセント一体型なら、ACアダプター不要で外出先でも直接充電可。

「スマホケース一体型」で選ぶ

スマホケース一体型はワイヤレス給電が可能で、持ち物を減らせるのが魅力。

「乾電池式」で選ぶ

乾電池式は充電不要で使えるため、非常用のサブバッテリーとして便利。

「太陽光パネル搭載」で選ぶ

太陽光パネル搭載モデルは災害時やアウトドアで活躍し、非常用に最適。

シーン別おすすめ選び方

さまざまなシーンで使用されるモバイルバッテリーのイメージ図

通勤・日常用には軽量モデル

日常使いには、コンパクトで軽量なモバイルバッテリーがおすすめです。スマートフォンを1〜2回充電できる5,000mAh前後の容量なら、通勤や外出時に十分対応できます。バッグやポケットにも収まりやすく、持ち運びのストレスもありません。USB Type-C対応のモデルを選べば、最新のスマートフォンにも使えて便利です。

旅行・出張用には大容量モデル

旅行時に使用する大容量モバイルバッテリーの画像

長時間の移動が多い旅行や出張には、10,000mAh以上の大容量モデルが最適です。スマホやタブレット、ワイヤレスイヤホンなど複数のデバイスを同時に充電できるポート数の多いタイプを選びましょう。急速充電対応モデルなら、移動中の短時間でも効率的に充電できます。スーツケースに入れてもかさばらない薄型設計がおすすめです。

防災用には多機能・長期待機モデル

災害時や停電時に備えるなら、長期間の待機が可能な多機能タイプを選びましょう。ソーラーパネル付きや手回し充電対応など、電源が確保しづらい状況でも使えるモデルが安心です。防災で活躍する多機能モバイルバッテリーとして、たとえばAORA 10は長期間の待機と急速充電を兼ね備えており、非常時に頼れる存在です。LEDライトやラジオ機能を搭載しているタイプもあり、非常時の情報収集や照明として役立ちます。防災用には、安全基準を満たしたPSEマーク付き製品を選ぶことも大切です。

モバイルバッテリー使用時の注意点まとめ

注意点①強い衝撃や発熱

モバイルバッテリーのトラブルは、内部の劣化や高温環境によるダメージが原因で起こることがあります。直射日光が当たる場所や真夏の車内など、熱がこもりやすい場所での保管は避けましょう。温度が上がるとバッテリーが劣化し、発熱や破損の危険が高まります。

さらに、モバイルバッテリーは精密機器のため、強い衝撃にも注意が必要。落としたりぶつけたりすると、内部の部品が損傷し、最悪の場合は破裂や発火の恐れがあります。持ち運びの際はケースなどで保護し、衝撃を与えないように注意してください。

また、充電容量の減少や異常な発熱、本体の膨張といった兆候が見られる場合は、劣化が進んでいるサインです。不具合を感じたら使用を中止し、早めに新しいバッテリーに交換することを意識しましょう

注意点②過放電・過充電によるバッテリーの劣化

モバイルバッテリーは、放電しすぎても充電しすぎても劣化の原因になります。過放電とは、残量がゼロのまま長時間放置される状態のことで、内部の電力が自然放出されてしまい、次に使用する際には電池が完全に空になっていることがあります。この状態が続くとバッテリーの寿命が短くなるため、要注意。

また、常に満充電を保ちたいと考えて頻繁に充電するのも避けましょう。満タンの状態で長時間つなぎ続けると過充電となり、内部への負担が蓄積されて性能が低下します。充電が減ったら間を空けずに補充し、満充電後は早めにケーブルを外しましょう!

注意点③捨て方

モバイルバッテリーの正しい処分方法を説明する画像

モバイルバッテリーは長く使ううちに充電容量が減ったり、本体が膨張したりして寿命を迎えます。その際は正しい方法で処分することが重要です。多くの自治体では、発火の危険があるため通常の不燃ごみとしては回収されませんので要注意

処分するときは、まず自治体や販売店に問い合わせ、回収ルールを確認しましょう。家電量販店やリサイクル協力店では回収ボックスが設置されている場合もあります。安全のためにも、決して通常のゴミと一緒に捨てないよう注意しましょう。

注意点④飛行機への持ち込み❘個数制限がある航空会社も!

飛行機に持ち込めるモバイルバッテリーは160Wh(約43,243mAh)以下が上限です。これを超える容量は持ち込みできないため、事前に航空会社の規定を確認しておきましょう。また、多くの航空会社では1人あたり2個までと個数にも制限があります。

・モバイルバッテリーは預け入れ不可

リチウムイオン電池を使用しているため、モバイルバッテリーは必ず手荷物として持ち込みましょう。発火リスクがあるため預け入れは禁止です。一方で、電池を含まない充電器は預け入れ可能ですが、バッテリー一体型タイプは対象外となります。

・手元での保管が原則

機内では収納棚に入れず、常に目の届く場所で管理することが求められます。充電時も手元で使用し、異常があった際にすぐ対応できるようしておきましょう。

まとめ

モバイルバッテリーは、日常使いから災害時まで活躍するフェーズフリーな必需品です。初心者でも簡単に選べるポイントは、容量・出力・安全性の3点。十分な電力を確保でき、安全に持ち運べるモデルを選べば、普段の外出でも非常時でも安心して使えます。あなたのライフスタイルに合った1台を見つけ、いざという時にも慌てず対応できる備えを整えましょう。

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