BLUETTI AORA 30 V2 vs EB3A | ポータブル電源はどちらを選ぶべきか?

ポータブル電源は、旅行、アウトドア生活、停電時の非常用バックアップに欠かせない存在になっています。BLUETTIのコンパクトモデルの中で、EB3Aは長年エントリーモデルとして信頼されてきました。そして新たに登場した AORA 30 V2 は、EB3Aの強みを引き継ぎながら、その弱点を解消した次世代モデルです。

本記事では、デザイン・バッテリー性能・出力性能の観点からEB3AとAORA 30 V2を比較します。どちらを選ぶべきか迷っている方は、なぜAORA 30 V2がより将来性のある賢い選択肢なのかをご確認ください。

Ⅰ. デザインと携帯性

重さとサイズ

携帯性においては1gでも軽い方が有利です。AORA 30 V2はこの点でEB3Aよりも優れています。

  • BLUETTI EB3A:重量4.6kg、サイズ255×180×183mm。やや大きめで重さもありますが、キャンプテーブルや学生寮、小規模な非常用電源として適しています。
  • BLUETTI AORA 30 V2:重量4.3kg、サイズ250×178×167.5mm。EB3Aより約6.5%小型化されており、旅行やスペースが限られた場面でも使いやすい設計。屋内外を問わず持ち運びやすく、アウトドアや自宅での移動もスムーズです。

持ち運びシーン

両モデルとも人間工学に基づいたハンドルを備えていますが、用途に応じて適性が異なります。

  • EB3A:リーズナブルに使いたいユーザー向け。キャンプや寮での停電対策、小型デバイスの非常用電源に。
  • AORA 30 V2:移動の多いユーザー向け。軽量かつ静音設計(30dB未満)で、在宅ワーク、静かなキャンプ場、シェアスペースなどに最適です。

👉 まとめ:携帯性と静音性を重視するならAORA 30 V2。固定利用や時々使う程度ならEB3Aが適しています。

BLUETTI AORA 30 V2の外観デザインと携帯性を示す画像

Ⅱ. バッテリー容量と寿命

ポータブル電源の要となるのがバッテリー容量と寿命。ここでAORA 30 V2はEB3Aを明確に上回ります。

バッテリー容量

  • EB3A:容量268Wh。スマホ、タブレット、扇風機などの小型デバイスを数時間動かせます。
  • AORA 30 V2:容量288Wh。EB3Aより8%増え、停電時に医療機器、ノートPC、Wi-Fiルーターなどを少し長く稼働可能。

バッテリー種類と寿命

両モデルとも耐久性・安全性に優れた LiFePO₄(リン酸鉄リチウム)電池 を採用。ですが寿命に差があります。

  • EB3A:2,500回以上の充放電(80%容量維持)。毎日使って約6~7年。保証期間は2年。
  • AORA 30 V2:3,000回以上の充放電に対応。8~10年の長寿命を実現。保証期間も5年と安心感が強化されています。

待機効率

AORA 30 V2はBLUETTI独自の UltraCell™ テクノロジー を搭載。待機時の消費電力はわずか約4.5WとEB3Aより大幅に省エネ。非常用として長期間置いておく際にも安心です。

👉 まとめ:より長持ちで効率的、かつ容量もやや多いAORA 30 V2は、投資する価値のあるモデルです。


Ⅲ. 出力と性能

性能面でもAORA 30 V2はEB3Aを大きくリード。出力機能やサージ対応力が強化されています。

出力スペック

両モデルとも定格600WのAC出力を備えていますが、瞬間的な出力(サージ性能)で差が出ます。

  • EB3A:最大1,200Wのサージ対応。小型家電や電子機器の起動時に十分対応。
  • AORA 30 V2:最大1,500Wのサージ対応。コーヒーメーカー、ドライヤー、プロジェクターなど高負荷機器にも安心。

出力ポートの種類

どちらも9つの出力ポートを備えていますが、AORA 30 V2は高性能ユーザー向けに強化されています。

  • EB3A:
    • USB-C(100W)×1
    • 15Wワイヤレス充電パッドあり(スマホ向け)
  • AORA 30 V2:
    • USB-Cポート×2(100W + 140W PD 3.1)
    • 高性能ノートPC、ドローン、タブレットなども高速充電可能
    • ワイヤレス充電は非搭載(高速有線充電を優先)

利用シーン例

  • EB3A:スマホ、タブレット、カメラ、小型冷蔵庫など軽用途に。
  • AORA 30 V2:医療用CPAP、コーヒーメーカー、停電時の在宅ワーク環境など本格的な用途に。

👉 まとめ:ハイパフォーマンス機器や最新のUSB-C充電に対応したいなら、AORA 30 V2が最適です。

並列スペック比較

特徴

AORA 30 V2

EB3A

容量

288Wh

268Wh

定格出力

600W

600W

サージ/瞬間最大出力

1,500W

1,200W

サイクル寿命

3,000回以上

2,500回以上

保証期間

5年

2年

出力ポート数

9

9

USB-C ポート

100W + 140W

100W

充電方法

7通り

6通り

UPS切替時間

≤10ms

20ms

最大AC入力

380W/980Wバイパス

350W/600Wバイパス

フル充電時間

約70分(100%)

約60分(100%)

騒音レベル

30dB

50dB

重量

4.3kg

4.6kg

Ⅳ. 充電性能とスピード

ポータブル電源にとって「いかに早く充電できるか」は重要な要素です。特に停電が長引くときやアウトドアで頻繁に電力を補給する必要がある場合、充電性能は大きな差になります。AORA 30 V2はここでもEB3Aを上回り、より高速かつ効率的な充電を実現しています。

入力と充電スピード

両モデルとも急速充電に対応していますが、AORA 30 V2は入力面でさらに柔軟性を高めています。

  • EB3A:
    • 最大入力:430W(AC+DC併用)
    • ACターボ充電:40分で80%、60分で満充電
    • ソーラー充電:最大200W入力に対応、理想条件で約3~4時間
  • AORA 30 V2:
    • 最大入力:980W(ACバイパス充電対応)
    • ACターボ充電:45分で80%、70分で満充電
    • ソーラー充電:同じ200W入力ながら、約2.2時間で満充電可能。オフグリッド環境で大きなメリット。

待機電力効率

AORA 30 V2の UltraCell™ テクノロジー により、充電時の無駄な電力消費を最小化。待機電力が少なく、入力効率も高いため、限られた電源でも最大限に活用できます。

複数の充電モード

両モデルともターボ/標準/静音モードを搭載し、スピード優先か静音性優先かを選べます。加えて、AORA 30 V2にはユーザーが好みに応じて設定を調整できる カスタムモード があり、環境や機器に合わせた柔軟な充電管理が可能です。

👉 まとめ:EB3Aも充電性能は十分ですが、ACバイパス充電の高速性、短いソーラー充電時間、多彩なモードでの柔軟性を考えると、AORA 30 V2はより効率的で実用的です。

Ⅴ. UPS(無停電電源)とバックアップ機能

PCやネットワーク機器など、電源が途切れると困る機器を使うユーザーにとって、UPS性能は選定の決め手となります。

UPS性能の違い

  • EB3A:EPS(緊急電源)機能を搭載し、切り替え時間は最大20ms。冷蔵庫や照明なら問題ありませんが、PCやサーバー、医療機器など「瞬断NG」の機器には不向き。
  • AORA 30 V2:プロ仕様のUPS機能を搭載し、切り替え時間はわずか10ms以下。ノートPC、ルーター、NASなども安全に稼働できます。さらに980WのACバイパスに対応しており、UPS稼働中でも大きな負荷に耐えられます。

利用シーン

  • EB3A:停電時の照明、電話、ルーターなど家庭用の基本的なバックアップに。
  • AORA 30 V2:リモートワークのPCやCPAPなどの医療機器を「無停止」で守ることが可能。

👉 まとめ:敏感な機器を守りたいなら、AORA 30 V2のUPS性能が安心です。

BLUETTI AORA 30 V2のUPS機能とバックアップ用途を示す画像

Ⅵ. スマート操作とアプリ連携

アプリでポータブル電源を管理できるのは今や必須機能です。EB3AとAORA 30 V2はいずれもBLUETTIアプリに対応しています。

接続と操作性

  • EB3A:Wi-FiとBluetoothに対応。アプリでリモート監視や操作が可能。
  • AORA 30 V2:同等の機能に加え、より高度なカスタマイズ性を備えています。
    • スケジューリング機能:充電/放電時間を指定し、日常の電力管理を最適化。
    • メモリーモード:ユーザー設定を保存し、操作を効率化。
    • 詳細カスタマイズ:充電上限や使用パターンを細かくアプリで調整可能。

ディスプレイ表示

両モデルともLCDディスプレイで電池残量、入出力、残り稼働時間を表示します。AORA 30 V2はWi-Fi+Bluetoothの連携がよりスムーズで、常時監視に向いています。

👉 まとめ:テクノロジーに強いユーザーは、カスタマイズ性と自動化が強化されたAORA 30 V2の方がメリットを感じやすいでしょう。


結論

BLUETTI EB3AとAORA 30 V2を比較すると、どちらも優れた製品であることは間違いありません。ただし、バッテリー寿命、デザイン、性能、機能面で見れば、AORA 30 V2はEB3Aの進化版として一歩抜きん出ています。

EB3Aを選ぶべきなのは…

  • 初めてポータブル電源を購入する方
  • キャンプや寮生活などでの軽用途がメインの方
  • ケーブル不要のワイヤレス充電を重視する方

AORA 30 V2を選ぶべきなのは…

  • 長期的な耐久性とコストパフォーマンスを求める方(3,000回充放電、5年保証)
  • より静かで持ち運びやすい電源を必要とする旅行者や在宅ワーカー
  • CPAP、コーヒーメーカー、ハイスペックPCなど大きな負荷をかけたい方
  • PCやルーターなどの電源断に敏感な機器をUPSで守りたい方

✅ 結論:EB3Aは手頃で初心者に向いたモデルですが、将来性・高性能・安心感を求めるなら、AORA 30 V2が最適な選択肢です。

この記事から商品を購入する

ニュースレターに登録

サービス利用規約 と個人情報保護方針に同意したこととみなします.

関連記事

ナトリウムイオン電池とは?――仕組み・特徴・価格・将来性を生活視点で解説
ナトリウムイオン電池とは?――仕組み・特徴・価格・将来性を生活視点で解説

「未来の電池」として注目を集めるナトリウムイオン。暮らしや防災、事業での活用をどのようにイメージすればよいのか――本記事では、その特長や現状、そして今だからこそ知っておきたいポイントを丁寧に解説しています。“動かない電池”の可能性を一緒に見つめてみましょう。

【完全ガイド】リン酸鉄リチウムイオン(LiFePO4)バッテリーとは?
【完全ガイド】リン酸鉄リチウムイオン(LiFePO4)バッテリーとは?

災害時にもアウトドアシーンでも頼れる安全性と長寿命を誇る「リン酸鉄リチウムバッテリー(LiFePO4)」。発火リスクが低く、約10年間の長寿命を実現したこの新世代バッテリーは、停電や非常時に心強い味方となります。さらに、キャンプや車中泊でも、寒暖差に耐えながら安定した電力を供給します。本記事では、LiFePO4バッテリーの特徴、選び方、そして用途別の活用法を徹底解説。安全でエコな未来の電力を詳しく探ってみましょう。

太陽光発電の撤去費用はどのくらい?実際の費用やリサイクルについて徹底解説
太陽光発電の撤去費用はどのくらい?実際の費用やリサイクルについて徹底解説

太陽光パネルの撤去を検討中の方必見!最適なタイミング、リアルな費用相場、コストを抑える秘策や再利用の道筋を徹底解説します。撤去をスムーズに進め、「次の一歩」を踏み出すための安心ガイドをお届けします!

この記事があなたの質問に答えますか?