スーパーで揃える非常食おすすめガイド|家族を守る防災備蓄の始め方

非常食を揃えたいけれど「どれを選べば良いんだろう?」と悩む方も多いはず。この記事では、スーパーで買える非常食を中心に、保存食の選び方やローリングストックの実践法を紹介します。さらに、平常時も非常時も使えるフェーズフリーの視点から、ポータブル電源の活用も解説。スーパーで手軽に始められる備え方を知れば、災害時の安心感がぐっと高まります。

スーパーで非常食を揃えるメリット

スーパーで購入できる非常食の例を示す画像

ここでは、普段利用するスーパーを活用した非常食の備え方のメリットを紹介します。特別な準備をしなくても、日常の延長で取り入れやすい点が特徴です。

■メリット①スーパーなら手軽に「防災」を始められる

いざ防災を完璧に整えようとすると、「まず何から手をつければよいのか」と悩み、つい先延ばしにする人も多いでしょう。しかし大事なのは、防災対策は完璧を追い求める必要はないということです。すべてを揃えるのは現実的ではないため、できる範囲から少しずつ積み上げていくことが重要になります。

「今日は缶詰を一つ余分に買っておこう」「そろそろ期限が迫る食品を食べて入れ替えてみよう」こうした小さな工夫を重ねることこそが、いざというときの安心感を生み出します。行動に移すこと自体が価値を持つのです。

災害は予測できません。だからこそ、身近なスーパーで日常の買い物に合わせて備蓄を始めてみてはいかがでしょうか。

■メリット②普段の買い物の延長で備えられる

非常食というと、専門店でしか買えない特別な食材を思い浮かべるかもしれません。ですが、普段利用するスーパーだけで十分揃えられるのです。

身近な食品売り場には缶詰やレトルト食品、乾麺など、いざというとき役立つものが豊富に並んでいます。普段の食事と兼用できる事も嬉しいポイント。そのため、忙しい日々の中でも無理なく備蓄を続けられますし、特売を活用すれば出費を抑えることも可能です。

つまり、「普段の買い物の延長で始められる手軽さ」こそが、スーパーで非常食を整える大きな魅力といえるでしょう。

■メリット③家族のいつもの味を揃えられる

災害時は普段と異なる環境で生活するため、食事の内容が変わるだけでも負担を感じやすくなります。特に子どもや高齢者は、慣れない食品を口にすることがストレスにつながることもあります。

そのため、普段から食べ慣れている食品を備蓄することが安心感につながるのです。慣れた味であれば気持ちが落ち着くだけでなく、アレルギーへの配慮にも役立ちます。

スーパーで非常食を揃えれば、家族の「いつもの味」をそのまま非常食に加えることができます。それだけで、災害時の不安を和らげられるでしょう。

非常食を備蓄する2つの方法

ここでは、災害時に備えて食料を確保するための方法を解説します。非常食とは、停電や断水などで食料が手に入らない状況に備えて準備しておく食べ物のことです。普段は消費せず、いざというときに活用するものとされています。非常食が欠かせないのは、災害が起きた際にライフラインが途絶え、食べ物が容易に手に入らなくなる恐れがあるからです。備蓄方法には大きく分けて 「非常食ストック」と「ローリングストック」 の2種類があります。

■方法①非常食としてのストック

この方法は、保存期間の長い缶詰やレトルト食品、フリーズドライ食品をまとめて購入し、一定の場所に備えておくやり方です。さらに食料だけでなく、水や飲料、日用品、医薬品といった生活に欠かせないものも一緒に揃えておくことが求められます。

【非常食としてストックするメリット】

  • 災害が起きてもすぐに食べられる

  • 賞味期限が長いため、頻繁に入れ替えをしなくてよい

  • 家族の人数や食習慣に合わせて量を調整できる

保管するときは直射日光や高温多湿を避け、地震などで倒れやすい場所を避けて収納するようにしましょう。

■方法②ローリングストック

ローリングストックの実践例を示す画像

ローリングストックとは、普段の食事で使う食品を少し多めに買っておき、食べたらその分を補充するという考え方です。日常の食事と防災の備えを同時に行える仕組みといえます。

【ローリングストックのメリット】

  • 食べ慣れた食品が非常時の食事になるため、子どもでも抵抗なく食べられる

  • 消費した分を補充するだけなので、賞味期限の管理が簡単にできる

  • スーパーの特売を利用すれば、防災用の専用食品よりも安く揃えられる

  • いつもの食事を非常時にも取り入れられるので、生活リズムが崩れにくい

  • 常に備えが循環している状態を維持できる

管理の仕方は食べた分をその都度補充するだけと非常にシンプルです。例えば、缶詰を常備しているなら、食卓で使った分を次の買い物で買い足すことで、自然に備蓄が整っていきます。

スーパーで非常食を選ぶ8つのポイント

ここでは、非常食を備える際に意識しておきたい重要なポイントを紹介します。どんな食品をどれくらい確保すべきかを知ることで、いざという時に安心して行動できます。

■ポイント①非常食は3日分×人数分が基本

災害が起きると、救援物資が届くまでには時間を要することがあります。そのため、最低3日分、できれば1週間分の食料を準備しておくことが推奨されています。これは、公的支援が行き届くまでの目安となる日数に基づいた考え方です。

また、水道やガス、電気が止まるケースも想定しなければなりません。その状況でも家族全員が十分に食べられるように、人数に応じた量を確保しておくことが重要です。特に世帯人数が多い場合は、早めに準備を進めることをおすすめします。

具体的には、水は一人につき1日3リットルが必要とされています。つまり、4人家族であれば最低でも36リットルを備蓄しておく必要があるという計算になります。

■ポイント②賞味期限が長いものを選ぶ

非常食を揃える際は、すぐに期限が切れてしまうものより、賞味期限がある程度長い食品を選ぶことが基本です。目安としては、少なくとも1か月以上持つものを選ぶと管理がしやすくなります。

普段から食べることの多いレトルト食品やパックご飯などは、数か月持つものも多いため、備蓄用としても扱いやすいでしょう。さらに重要なのは「ローリングストック」を意識することです。比較的短めの期限でも、日常の食事で消費し、食べた分を補充していけば無駄なく備蓄を続けられます。スーパーで購入する際には、賞味期限を確認し、自宅で消費できるペースを考えて選ぶことが大切です。

■ポイント③食べ慣れた味・好みの味かどうか

災害時は生活環境が大きく変わり、強いストレスから食欲が落ちてしまうことがあります。そんなとき、慣れていない食品が出てきてもなかなか口にしづらいものです。

一方で、食べ慣れた味や好みの食品があれば食欲を保ちやすく、安心感にもつながるため、ストレスの軽減にも役立ちます。被災時という特別な状況だからこそ、普段から口にしている味を備えておくことが大きな意味を持ちます。

食品を選ぶときは、自分や家族が日常的に食べているものや好物を優先するのがポイントです。特に小さな子どもや高齢者、持病のある人にとっては、支援物資として配られた食品が合わない可能性もあります。そのため、家庭ごとに食べ慣れた食品を確保しておくことが非常に重要です。

■ポイント④常温でも食べられるか

常温で食べられる非常食の例を示す画像

災害時には電気やガス、水道といったライフラインが止まる可能性があります。そのため、常温のまま食べられる食品を選ぶことが非常に重要です。

常温で食べられるものなら調理の必要がなく、封を開ければすぐに食事ができるので、素早く栄養補給や空腹を満たせるという利点があります。代表的な食品としては、缶詰や温めなくても食べられるレトルト食品が挙げられます。特に缶詰は、肉や魚に加えてフルーツ類など種類が豊富で、開けてそのまま食べられるため、必ず常備しておきたい非常食のひとつです。

■ポイント⑤衛生面でも安心なものか

非常食を選ぶ際は、栄養や量だけでなく衛生面の安心も考慮することが欠かせません。衛生的に管理しやすい食品を備えることで、食中毒などのリスクを防げるからです。

小さな子どもや高齢者のように免疫力が弱い人でも安心して口にできる食品であれば、食べることへの不安も減り、いざという時に役立ちます。例えば、開封後に冷蔵保存が必須の食品は停電時には保存が難しく、非常食としては不向きです。開けたらその場で食べ切れるサイズの食品を選んでおけば、腐敗の心配も少なく、安全性が高まります。非常食を購入する際は「一度で食べきれる量かどうか」を必ず確認しましょう。

■ポイント⑥栄養バランスがとれているか

非常食は同じ食品に偏りやすく、栄養が不足しがちです。栄養のバランスを意識して幅広い食品を備えることが健康維持の鍵となります。

バランスを考えた食事を取ることで体に必要な栄養が行き渡り、災害時でも活力が湧き、心身を支える力になります。一方、配給される食料だけに頼ると、たんぱく質やビタミン、ミネラル、食物繊維といった大切な栄養素が不足する恐れがあります。特に食物繊維が不足すると便秘になり、体調を崩す人が多いとも言われています。

そのため、主食のご飯や麺類、肉や魚といった主菜、野菜や果物などをバランス良く揃えておくことをおすすめします。

■ポイント⑦食べた後の処理がしやすいか

停電や断水が続く状況では、ごみ収集が滞ることも考えられます。したがって、廃棄物が多く出る食品は避けるか、処理方法も合わせて準備しておくことが大切です。避難所に持ち込む分と在宅で食べる分を分けて備えるのも有効な工夫といえます。

また、レトルト食品や缶詰など汁気の多い食品は「残り汁」の処理が問題になりがちです。その際には非常用トイレや、液体ごと処理できるパウチ付きの製品を選んでおけば後片付けもスムーズにできます。

■ポイント⑧アレルギー成分が含まれていないか

家族に食物アレルギーがある場合、非常食でもその対策は欠かせません。特にハザードマップで危険地域とされる場所に住んでいる家庭は、避難所生活を送る可能性が高くなります。しかし避難所ではアレルギー対応が十分に行われないことも多いため、安全に食べられる食品を自分たちで準備しておくことが必須です。

近年では、特定原材料を明示している非常食や、アレルゲンを含まない製品も増えてきています。事前にそうした食品を選び、備蓄しておくと安心です。

また、家族に乳幼児や要介護者、さらにはペットがいる場合、それぞれに合った食事やフードを用意しておく必要があります。ただし、防災専用として別に揃えるのは費用や管理の負担が大きく、長続きしません。そのため、普段から食べ慣れている食品の中で賞味期限が長いものを少し多めに買い置きし、使いながら補充していく方法が現実的で続けやすいでしょう。

スーパーで手に入るおすすめ非常食10選【これさえ揃えとけば安心!】

ここでは、身近なスーパーで簡単に購入できる非常食を紹介します。特別な専門店に行かなくても、日常の買い物の延長で揃えられる食品が多くあります。

■①飲料水

災害時に最も重要とされるのが飲料水です。断水や供給が止まる可能性を考えると、必要な水を事前に確保しておくことが命を守る備えになります。

一般的に人が1日に必要とする水の量は約3リットルといわれています。これは飲用だけでなく、調理やうがい、簡単な手洗いなどにも使うことを想定した数字です。内訳としては、水分補給用に1〜1.5リットル、生活用途に1〜1.5リットルが目安です。

最低でも3日分、つまり1人あたり9リットルは備えておきたいところです。2リットル入りペットボトルであれば6本ほどを常備しておくと安心でしょう。市販のペットボトルは保存期間が2年程度のものが多く、備蓄用としても扱いやすいです。賞味期限が近づいたら日常で飲み、補充していく「ローリングストック」を取り入れると管理が楽になります。

■②乾パン

非常食としての乾パンを示す画像

乾パンは非常食の代名詞ともいえる存在です。カリッとした食感でそのまま食べられる手軽さが大きな特徴で、水分をほとんど含まないため長期保存に適しています。製品によっては賞味期限が5年程度と長く、保存食として安心して備えられるでしょう。さらに高カロリーで腹持ちが良いため、災害時の空腹をしのぐ強い味方になります。

■③缶詰食品(ツナ、サバ、イワシ、コーンビーフ、スパム等)

缶詰は長期保存(2~3年)と手軽さを兼ね備えた優秀な非常食です。封を開けるだけで食べられるため調理の必要がなく、魚や肉、果物など種類が豊富で栄養バランスを補えるのも魅力です。普段から食卓に並ぶ食品が多いため、ローリングストックもしやすく、非常時にも安心して取り入れられます。

■④レトルト食品(カレー、ミートソース)

非常食としてのレトルト食品を示す画像

レトルト食品は温めるだけで食べられる手軽さが魅力です。お湯で温める方法はもちろん、そのままでも食べられる製品が多いため、災害時はもちろん忙しい日常でも役立つ万能アイテムといえます。

種類も豊富で、栄養バランスに配慮された商品も数多く販売されています。そのため、非常時でも普段の食事に近いメニューを味わえるのが大きな安心材料です。

■⑤フリーズドライ食品(みそ汁、スープ)

フリーズドライ食品は、お湯を注ぐだけで食べられる手軽さが魅力です。軽量で持ち運びやすく、栄養や風味を保ちやすい点も特徴のひとつです。

ラインナップも豊富で、みそ汁やスープだけでなく、リゾットや野菜類まで揃っています。災害時に温かい食事を簡単にとれるのは大きな安心につながります。

■⑥パックご飯やカップラーメン

レトルトタイプのパックご飯は加熱すればすぐ食べられ、カップ麺はお湯があれば茹でる必要なく調理できます。ライフラインが不安定になった状況でも主食を確保できるのは大きなメリットです。

短時間で準備できるので非常時に重宝し、家庭に備えておけば安心感を与えてくれます。

■⑦ロングライフ牛乳、豆乳

ロングライフ牛乳は、超高温殺菌処理を行うことで常温でも保存できるようにした牛乳です。冷蔵庫に入れなくても半年から1年ほど保存できるため、備蓄に適しています。

牛乳はカルシウムや良質なたんぱく質、脂質などを含み、特に成長期の子どもに欠かせない栄養源です。災害時には生鮮食品が不足しがちですが、ロングライフ牛乳や豆乳を備えておけば、不足しやすい栄養を補う助けとなります。

■⑧お菓子(チョコ、ビスケット、ようかん、ゼリー)

非常食としてのお菓子の例を示す画像

お菓子はそのまま食べられ、比較的賞味期限も長いため非常食として便利です。糖分には気持ちを落ち着かせる作用があるとされ、ストレスを抱えやすい非常時にも役立ちます。

普段から食べ慣れているチョコやビスケット、家族のお気に入りのお菓子を少し多めにストックしておけば、非常時の安心感にもつながります。

■⑨野菜ジュース

災害時には、支給される非常食だけでは栄養が偏りやすく、体調を崩す人も少なくありません。そんなとき、野菜ジュースは手軽に飲めて不足しがちな栄養を補える便利なアイテムです。

中には非常食用として、常温で5年以上保存できる製品も販売されています。ただし、野菜ジュースには常温保存が可能なものとそうでないものがあるため、購入時には必ず確認することが大切です。

■⑩乾物・スナック食品(ナッツ、乾燥フルーツ)

乾物やスナック食品は軽くて保存期間が長い点が特徴です。さらに、エネルギー補給と栄養摂取を同時に行えるのも強みです。ナッツやドライフルーツにはビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富に含まれており、クラッカーなら手軽に炭水化物を摂取できます。非常時の栄養補給はもちろん、おやつ感覚でも食べられる便利さが魅力です。

お菓子も立派な非常食 | おすすめのお菓子6選

ここでは、災害時に役立つ非常食としておすすめできるお菓子を紹介します。甘いものは気分を和らげる効果もあり、避難生活のストレスを軽減してくれる存在になります。

■①ビスケット・クッキー

非常食としてのビスケットとクッキーを示す画像

ビスケットやクッキーは、小麦粉・卵・砂糖・バターなどを原料としており、少量でも栄養が摂れる点が魅力です。保存期間が半年から1年ほどと長めで、非常食として扱いやすいのも特長です。

同じ食品ばかりだと飽きがきますが、間食にクッキーやビスケットを加えることで満足感を得られ、避難生活でのストレスを和らげる助けにもなります。

■②チョコレート

チョコレートは手軽に糖分を補給できるお菓子です。甘さで気分を落ち着け、非常時のストレスを和らげる効果も期待できます。メーカーにもよりますが、賞味期限はおおむね1年ほどと長めで、備蓄用として適しています。

ただし夏場は溶けやすいため、冷蔵庫で保存する工夫が必要です。焼きチョコタイプやマーブルチョコのように溶けにくい製品を選ぶと安心でしょう。

■③アメ・キャラメル

アメやキャラメルは持ち運びがしやすく、手軽に糖分を補えるお菓子です。口の中で長く楽しめるため空腹感をやわらげやすく、避難生活に向いているといえます。

サイズも小さいのでかさばらず、非常食として少し多めにストックしておくと便利です。

■④ドライフルーツ

非常食としてのドライフルーツを示す画像

ドライフルーツはビタミンやミネラル、抗酸化成分を含み、自然な甘さで食べやすいのが魅力です。糖分も含まれているため、素早くエネルギーを補給したいときにも役立ちます。非常時のおやつとしてだけでなく、栄養補助の一品としても重宝します。

■⑤ゼリー

ゼリーは口当たりが良く水分補給もできるため、食欲が落ちやすい災害時に適した非常食です。特にゼリー飲料にはビタミンやアミノ酸、エネルギー源が含まれており、不足しがちな栄養を補えるのが大きなメリットです。

さらに容器を押し出して食べられるタイプなら、手を洗えない環境でも衛生的に口にできるので安心です。非常時の食事のバリエーションとして備えておくと心強いでしょう。

■⑥ミックスナッツ

ナッツ類はたんぱく質や良質な脂質(不飽和脂肪酸)を含み、満腹感を得やすく栄養価も高い食品です。さらにビタミンEやミネラルも豊富で、手軽にバランスを整えられる点が魅力です。軽くて持ち運びやすいので、子どものいる家庭でも備えておくと安心です。

■高カロリーでコンパクトなお菓子まとめ

高カロリーで常温保存が可能なお菓子は、長期保存できるものが多く非常食向きです。主なお菓子の賞味期限を以下にまとめました。

食品名

賞味期限

クッキー

6か月〜1年

あめ

一般的に1年/備蓄用3〜5年

チョコレート

6か月〜1年

ようかん

備蓄用5年

ゼリー

約10か月

せんべい

素焼き90〜180日/揚げ60〜120日/濡れ15〜60日

このようにお菓子の種類によって保存期間はさまざまです。備蓄する際は賞味期限を確認し、消費と補充を繰り返すローリングストックを意識するとよいでしょう。

スーパーで非常食を揃える3つのデメリット

スーパーでの非常食備蓄のデメリットを説明する画像

ここでは、スーパーで非常食を準備する際に注意すべきデメリットについて解説します。便利に見える一方で、気をつけないと十分に備えにならない場合もあります。

■デメリット①賞味期限のチェックが面倒

スーパーで買える食品の中には、長期保存に向かないものも少なくありません。同じレトルト食品でも、防災用として製造されたものと一般流通品では消費期限が大きく異なることがあります。

そのため、備蓄する際には期限を確認し、定期的に消費して新しいものを補充する「ローリングストック」を実践することが大切です。

■デメリット②調理工程が必要な食品もある

スーパーで買える非常食の中には、加熱や調理を前提としたものも多く含まれます。インスタント麺や乾燥食品はお湯や火、電気がなければ調理できないため、災害時には役立たない可能性がある点に注意が必要です。

特に水道やガス、電気の供給が止まる状況を想定すると、そのまま食べられる食品や、少量の水だけで作れる商品をあらかじめ備えておくことが大切になります。

■デメリット③保管スペースの問題

非常食を家庭で備える場合、意外と大きな課題になるのが保管場所です。水やレトルト食品、缶詰などはかさばりやすく、量が増えるほど収納に困ることがあります。

特に家族の人数が多い家庭では必要な備蓄量も多くなるため、押し入れや棚などのスペースを圧迫してしまうケースも少なくありません。そのため、保存がきく食品を効率よく収納する工夫や、置き場所をあらかじめ決めておくことが重要です。

災害時の在宅避難対策|ポータブル電源で温かい食事と安心を

災害時に役立つポータブル電源を示す画像

ここでは、在宅避難の際に直面しやすい課題と、それを解決するための備えとしておすすめのポータブル電源を解説します。自宅で過ごせるのは安心感がありますが、停電が長引くと「冷蔵庫が止まる」「温かい食事を作れない」といった問題に直面することがあるため、事前の準備が重要です。

■ポータブル電源を準備する

停電時に役立つのが、コンセントが使える大容量バッテリー「ポータブル電源」です。これがあれば調理家電を動かせるため、停電中でも温かい食事をとることができます。

活用の例を挙げると次のとおりです。

  • 電子レンジでパックご飯やレトルト食品を温めれば、すぐにアツアツの食事が楽しめる

  • 電気ケトルでお湯を沸かせば、コンロがなくてもカップ麺やインスタントスープが用意できる

  • ホットプレートを使えば、野菜炒めや焼きそばといった料理も作れる

  • 炊飯器を動かせば、家族分のご飯を一度に炊き上げられる

さらにポータブル電源は、冷蔵庫を一時的に稼働させることも可能です。夏場の停電でも食材の腐敗を防げるほか、スマホの充電や照明の確保など「電気が必要な場面」すべてで活躍する心強い備えとなります。

■おすすめ①BLUETTI Apex 300(2764.8Wh)❘ 日常から非常時まで余裕を持って支える大容量モデル

BLUETTI Apex 300ポータブル電源を示す画像

BLUETTI Apex 300は2764.8Whの大容量と3,200Wの高出力を誇るモデルで、平常時も非常時も頼れる電源として活躍します。ほぼすべての家電製品に対応し、停電時には主要家電を24時間稼働させることが可能です。

使用目安は、ノートPCで29.5回、Wi-Fiルーターで73.8時間、冷蔵庫で13.9時間、エアコンで3.1時間、テレビで19.7時間。IHクッキングヒーター約1.30時間使えるため、「普段の便利さ」と「災害時の安心」を両立させるフェーズフリーな暮らしを実現します。


■おすすめ②BLUETTI AORA 100 V2(1024Wh)❘ 万能性能で暮らしを支えるフェーズフリーモデル

BLUETTI AORA 100 V2ポータブル電源

AORA 100 V2は1024Whの容量を備えたコンパクト(11.5kg)かつ万能な電源です。平常時にはアウトドアやキャンプで小型クーラーボックスや調理家電を動かすことができ、災害時には冷蔵庫や炊飯器といった生活家電をしっかり支えます。

静音設計で屋内でも快適に使用でき、AC・DC・USBと多彩な出力に対応。長時間の電力供給が可能なため、停電時でも安心して生活を続けられます。

使用目安はスマホ約52回分、ノートPC約12.6回分、Wi-Fiルーター約46時間、炊飯器約1.4時間、LEDライト約52時間、電気ケトル約1.6時間。

「平常時の便利さ」と「災害時の安心」をひとつにしたフェーズフリーな暮らしを叶える一台として、家庭に置いておく価値の高いモデルです。


非常食に関するFAQ

非常食の備蓄に関して多く寄せられる疑問を取り上げ、分かりやすく解説します。日頃から疑問点を整理し、いざというときに落ち着いて行動ができるよう、ぜひチェックしてください!

■①非常食は何日分備えるべきか?

非常食の備蓄量は、最低でも3日分、可能であれば1週間以上を確保するのが望ましいです。家庭の人数や住んでいる地域の防災体制に合わせて必要量を調整し、安心できる備えを整えてましょう。

■②非常食のベストな保存方法は?

非常食は直射日光や高温多湿を避け、風通しの良い場所に保管するのが基本です。特に缶詰やフリーズドライ食品は湿気に弱いため、密閉容器に入れておくとより安心できますよ。

■③非常食はどこで購入できる?

非常食はスーパーやドラッグストア、防災用品専門店、ホームセンターなどで手に入ります。防災コーナーには缶詰やレトルト、フリーズドライ食品などが豊富に並んでおり、選択肢も多いのが特徴といえます。

さらにAmazonや楽天などのオンラインショップでも数多くの商品が販売されています。自宅にいながら手軽に注文でき、セット商品や5〜10年保存できる長期保存タイプも充実して点が嬉しいポイント。

購入する際は、保存期間や調理のしやすさ、栄養バランス、家族構成やアレルギー対応などを確認し、自分や家族に合ったものを選ぶことが大切と言えます。災害時に慌てないためにも、早めの準備を心がけましょう。

■④非常食の入れ替えタイミングは?

非常食は長期保存が可能とはいえ、賞味期限を過ぎないよう定期的な確認が欠かせません。目安としては、半年から1年ごとにストックを見直すのがポイント。期限が近づいたものは普段の食事で消費し、新しいものを買い足すローリングストックを習慣にすれば、常に新しい状態を保てますよ!

■⑤子ども向けに選ぶポイントは?

小さな子どもがいる家庭では、食べ慣れた味や食感のものを優先することが大切です。慣れない食品は災害時のストレスで受け入れにくい場合があるため、普段から好きなレトルトやお菓子を非常食に加えておくと安心でしょう。

また、子どもはアレルギーの心配もあるため、購入時に原材料を必ず確認しましょう。ジュースやゼリー飲料など食べやすく栄養補給しやすい食品を揃えておくと、避難生活でも心強い味方になりますよ。

■⑥ペット向けに選ぶポイントは?

ペットも家族の一員として、専用のフードや飲料水を非常時用に備蓄しておくことが欠かせません。普段食べ慣れているフードを少し多めに買い置きし、ローリングストックを取り入れれば、管理も無理なく続けられます。

また、避難先ではペットフードが手に入りにくいこともあるため、持参できる形で備えておくのが理想です。必要であれば、食器やトイレ用品なども一緒に準備しておくと、避難生活をより快適に過ごせます。

■⑦長持ちする非常食ランキングは?

順位

非常食

保存期間の目安

1

乾燥米(アルファ米)

約5〜10年

2

缶入りパン

約3〜5年

3

缶詰(魚・肉類)

約3〜5年

4

乾パン

約3〜5年

5

ペットボトル入りミネラルウォーター

約1〜2年

保存期間の長い食品を優先的に備えると、入れ替えの手間を減らしつつ、安定した備蓄を維持できます。

まとめ

非常食は特別な備蓄品を揃えるよりも、まずはスーパーで手軽に準備できる食品から始めるのが現実的です。缶詰やレトルトなどの保存食に加え、日常的に消費して補充するローリングストックを組み合わせれば、無理なく続けられて安心感も高まります。大切なのは「少しずつ、今から」始めること。家族の安全を守る備えを今日から整えてみましょう。

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