【2025年版】世界一やばい台風とは?過去最大級ランキングと備えガイド

「世界一やばい台風って結局どれ?」――答えは“ひとつ”ではありません。犠牲者数なのか、風の強さなのか、被害額なのか。指標で顔ぶれが変わります。この記事では、世界と日本の「歴史的台風」を指標別に押さえ、いま私たちが取るべき備えまで通しでまとめます。旅や日常にそのまま生かせるフェーズフリーの発想も最後に添えます。

「世界一やばい台風」をどう決める?――評価指標の考え方

1970年のボーラ・サイクロンに関する解説図
  • 最も犠牲者が多かったサイクロン:1970年のボーラ・サイクロン(今のバングラデシュ)。推定30万〜50万人が犠牲になり、世界気象機関(WMO)は“史上最悪の熱帯低気圧災害”と記しています。要因は浅い大陸棚で増幅した巨大高潮でした。浅瀬では波エネルギーが逃げず、高さが急上昇する。

  • 日本で最悪の台風災害:1959年の伊勢湾台風。死者・行方不明者5,098人。高潮が名古屋周辺を直撃し、日本の防災政策を大きく変えました。

  • 中心気圧(強さ)の世界記録級:1979年の台風20号(TIP)。中心気圧870hPa(ヘクトパスカル:気圧の単位で、数値が低いほど台風の勢力は強くなる傾向があります)、最大風速70m/s(秒速で、時速にすると約252km/hに相当)という規模で、海上で“規格外”の強さでした。

※「1881年ハイフォン(ベトナム)台風」は“30万人死亡”という説が広まりましたが、近年は3千人規模とする研究・記述が主流です。数字の混同に注意。世界最悪はあくまでボーラと考えるのが妥当です。

世界の巨大台風・サイクロンから学ぶ教訓

フィリピンの台風ハイエンの被害状況を示す画像

フィリピンのハイエン(2013)

上陸時の1分平均風速が世界上位の“超”強度で、レイテ島タクロバンに大高潮が襲来。死者6,300人以上。避難の遅れと“鉄骨でも流される水位・流速”が重なりました。教訓は「海抜で逃げる」「内陸の二線避難地を決める」の2本柱です。さらに、家族が離れ離れになっても連絡を取れるよう、集合場所と連絡手段(SMS=文字メッセージと通話の二系統。災害時は通話回線が混雑してもSMSのほうが届きやすいケースがあります)を事前に共有しておくと混乱を抑えられます。

ボーラ(1970)

「高潮が主犯」という事実が、いまも世界の沿岸都市計画を動かしています。浅い海域・デルタ地帯ほど要警戒。防潮堤だけでなく、広域避難の交通動線を事前に整える重要性が改めて明らかになりました。

研究によると、海水温の上昇は世界中で台風の勢力を強めています。例えば、2013年の台風ハイヤンや近年の嵐は、この傾向により前例のない強さを示しました。

日本のやばい台風ランキング(指標別)

人的被害が最大:伊勢湾台風(1959)

1959年の伊勢湾台風による高潮被害の様子

高潮で住宅地に海水が流入。死者・行方不明5,098人。この災害を機に、法制度から観測・警報まで“災害対応の骨格”が再設計されました。

勢力の強さ(上陸時の気圧記録):室戸台風(1934)

室戸岬で911.9hPa(日本の陸上観測最低)。最大瞬間風速60m/s超の暴風が関西圏の木造建築を直撃しました。

戦後の混乱下を襲った強台風:枕崎台風(1945)

防災体制が十分でない時期に広域で浸水・土砂災害が多発。犠牲者が2千人超。“昭和の三大台風(室戸・枕崎・伊勢湾)”の一角です。

近年の象徴:2019年の台風15号(房総半島)・19号

2019年の台風15号と19号による被害状況

台風15号は千葉で最大瞬間風速57.5m/sを観測し、大規模停電が長期化。台風19号は雨の“面的な強さ”で河川氾濫が相次ぎ、直接的な被害で98人が亡くなりました。風害と水害は別物――この二つは備え方も違います。

日本の沿岸地域では、海面上昇に伴い洪水のリスクが高まっており、台風に伴う高潮の被害はさらに拡大する可能性があります。

指標で差が出る「やばい台風」の読み方

“世界一やばい”は指標で変わります。犠牲者・風・雨・高潮・被害額――何を比べているかを常に意識しましょう。たとえば日本の「死者数ワースト」なら伊勢湾、上陸時の気圧なら室戸、近年のライフライン直撃なら2019年の複数台風が代表格。民間まとめのランキングは便利ですが、公式資料や一次情報と合わせて見ると、判断を誤りにくくなります。

▼指標別のクイック比較(被害額はUSD/JPY併記)

名称

地域

人的被害

最大風速

被害額(USD / JPY)

ボーラ・サイクロン

1970

バングラデシュ周辺

300,000–500,000

約185km/h

約8,640万USD / ―

ハイエン

2013

フィリピン

6,300+

約315km/h

約130億USD / ―

伊勢湾台風

1959

日本

5,098

約305km/h

約2.61億USD / ―

ハギビス

2019

日本

98

約260km/h

約170億USD / 約1.8兆円

金額は名目額、為替や物価の影響は未調整。

かならず役立つ「今日からの4つの備え」

1. 住む場所の“水と風”を分けて読む

自宅・職場・学校のハザード(高潮・河川・土砂)と風の抜け方を把握。風が強い地域は雨戸・シャッターを優先点検、浸水リスクが高ければ止水板・土のうの置き場所を決めます。

2. 3日+7日の二層ストック

台風備えに必要な物品リストを示す画像

  • 3日分:水3L/人/日、主食(パックご飯・パン缶・アルファ米)、携帯トイレ、ライト、電池。
  • 7日分:缶詰・レトルト・調味料、常備薬、アレルギー対応食。停電が長引くと冷蔵庫の中身を“救出”する判断が必要です。

3. 屋根まわり・外構の点検

台風前に、瓦・金具・アンテナ・雨樋。庭木の剪定、飛散物の固定は前日の“風が出る前”に。

4. 避難の“二段構え”

第一避難=自宅内の安全部屋(窓から離れた部屋・内側の廊下)。

第二避難=垂直避難(2階・高層階)か、指定避難所。水害は横より上へ逃げるのが原則です。

停電は“光・通信・体温”を同時に奪う――守るための方法

停電時に使用するポータブル電源のイメージ

停電は夜を長くし、不安を増幅させます。まず光(ヘッドライトやランタン)がないと、避難行動も室内の安全確認も難しくなります。次に通信(スマホやルーター)が絶たれれば、家族や外部との連絡・情報収集ができません。そして体温。夏なら扇風機や冷房が止まり熱中症リスクが高まり、冬ならヒーター停止で低体温症の危険が出ます。

実際の停電日数の例

  • 2018年 台風21号(関西)…95%復旧まで3日、一部は最長17日。
  • 2019年 台風15号(千葉)…地域によっては2週間以上継続。

停電時の電力確保には、太陽光発電システム、手回しラジオ、またはポータブル電源(例:BLUETTI AORA 100 V2など)が効果的です。BLUETTIのフェーズフリーの道具――日常と非常時のどちらでも同じように使えるポータブル電源は、心強い味方になります。

AORA 30 V2(約288Wh/定格600W)

BLUETTI AORA 30 V2ポータブル電源の外観

BLUETTI AORA 30 V2は、台風による停電初日に最適な電源オプションです。LEDランタン、スマートフォン、モバイルルーター、小型扇風機など、非常時に必要なデバイスをしっかり駆動できる容量を備えています。普段はベランダ作業やキャンプでの使用も可能で、軽量(約3.5kg)設計のため、緊急時でも容易に持ち運べる点が特長です。特に夜間の避難計画や家族との通信確保において、心強いサポートとなります。


AORA 100 V2(約1,024Wh/定格1,800W/瞬間3,600W)

BLUETTI AORA 100 V2ポータブル電源の使用イメージ

BLUETTI AORA 100 V2は、家族全員のライフラインを支える十分な電力容量を備えており、長期間の停電にも対応可能です。扇風機やライトを同時に使用しながら、PCやタブレットを稼働させることで、在宅勤務やオンライン授業を滞りなく続行できます。さらに、炊飯器や電気ポットにも対応しており、温かい食事や飲み物を準備することで、災害時のストレスや負担を軽減します。ソーラーパネルを組み合わせることで、長期的な停電の“持久戦”にも対応可能です。


非常時の使いこなしポイント

  • 事前準備:災害時に慌てないよう、普段から月1回は充放電テストを行い、電源の状態を確認しましょう。
  • 家族でルールを共有:停電時にどの機器を優先的に接続するか、あらかじめ計画を立てておくことで混乱を防げます。
  • 停電初夜の冷蔵庫管理:冷蔵庫の開閉回数を減らし、中身が劣化しないよう保冷剤を最上段に集めて冷却時間を延ばしてください。

史上級台風への備えを“行動”に変える方法

台風対策の行動ポイントをまとめた図

  • 高潮は「時間差」で来る:満潮・干潮のタイミング次第で被害が跳ね上がります。伊勢湾では高潮が致命傷になりました。潮位×風向×地形がそろったら、早めの高所移動。

  • 風害は「面で来る」:2019年の房総は、風だけで数十万戸の停電。ベランダの物干し、鉢植え、看板は必ず屋内へ

  • 雨害は「広く・長く」来る:2019年の19号は、川の上流・中流・下流の同時多発が特徴。避難は“地名”ではなく標高で考えると混乱しません。

台風に関するよくある質問(FAQ)

Q. 日本で一番“強かった”台風は?

A. 指標によります。海上での“強さ(中心気圧・最大風速)”なら1979年の台風20号(TIP)、上陸時の低気圧記録は室戸台風(911.9hPa)。人的被害は伊勢湾台風が最大です。

Q. 台風被害が多い都道府県は?

A. 年や進路で変わります。沿岸部と大都市周辺の低地は、風・高潮・河川氾濫が重なりやすい傾向。近年は関東でも風害・長期停電が現実化しています。

Q. 日本の“三大台風”は?

A.室戸(1934)・枕崎(1945)・伊勢湾(1959)。勢力・時代背景・被害の大きさを象徴する三つです。

Q. 世界一“やばい”台風の名前は?

A. 死者数ならボーラ・サイクロン(1970年・バングラデシュ)。ただし“強さ”や“被害額”で回答は変わります。指標を明示して語るのが大切です。

まとめ――ランキングを知るだけでなく、行動に移す

台風対策のまとめと行動ポイントを示す画像

過去の“やばい台風”を眺めるだけでは、明日の安全は確保できません。

  • 自分の街の水(高潮・河川)と風の弱点を分けて把握する。
  • 3日+7日の二層ストックで、停電・断水に耐える。
  • 二段避難(安全部屋→垂直/指定避難)を家族で共有する。
  • ふだんから使い慣れたポータブル電源を旅や家庭に組み込み、フェーズフリーで備えを“生活の一部”にする。

加えて、年1回は家族で防災ウォークを実施しましょう。実際に避難経路を歩くことで、道幅や段差、夜間照明の有無など机上では見落としがちな課題が見えてきます。特に小さな子どもや高齢者がいる家庭では、実際の歩行速度や休憩ポイントを把握しておくと本番で慌てません。

また、在宅避難を選ぶ場合でも窓の保護・雨戸の施錠・換気経路の確保は欠かせません。強風下で窓が破損すると一気に室内の気圧が変化し、屋根や壁の破損リスクが跳ね上がります。雨戸やシャッターがない場合は、事前に飛散防止フィルムを貼る・ベニヤ板を準備しておくと安心です。

「世界一やばい台風」は、指標を変えれば顔ぶれが変わります。けれど備えの要点はいつも同じです。風と水を分けて読み、段取りと道具を前倒しに。空の機嫌は選べませんが、構え方は自分で選べるのです。次の台風シーズンが来る前に、家の中と家の周り、そして家族の会話から準備を始めましょう。

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