容量で迷わない!10000mAh・20000mAh・40000mAhの違いと目的別おすすめ

モバイルバッテリー

通勤電車での動画視聴、旅先での写真撮影、子どもの発表会を長回しで撮るときなど、「もう少しバッテリーがあれば…」と感じたことはありませんか。この記事では、10000mAh・20000mAh・40000mAhクラスのモバイルバッテリーの特徴を整理しながら、「自分の使い方にちょうどいい容量」が見つかるように解説します。読み終わるころには、毎日の持ち歩きから旅行、防災まで、どこまで備えておくと安心かがイメージしやすくなるはずです。

どの容量が自分向き?まずは「使うシーン」から考える

モバイルバッテリーは、数字が大きいほど安心感がありますが、その分サイズも重さも増します。まずは「いつ・どこで・何に使うか」をざっくり整理してみてください。

  • 平日の通勤や通学で、スマホの電池を少し延命したい→10000mAhクラスが軽くて便利
  • 旅行や出張で、ノートPCや複数の端末を一緒に充電したい→20000mAhクラスで安心感アップ
  • キャンプや災害時に、数日間電源切れを心配したくない→40000mAhクラスなら電源ストック感覚で活用可能

一般的に、スマホ1台をフル充電するには、バッテリー容量の表記どおりには使えず、変換ロスなどを考えると実際に使えるのは約60~70%と言われます。その前提でおおよそのイメージを置くと、次のようになります。

  • 10000mAh:スマホ約1~2回分
  • 20000mAh:スマホ約2~4回分
  • 40000mAh:スマホ約5~8回分

「数字の大きさ」ではなく、「自分が1~2日でどのくらい充電したいか」を基準に考えると、失敗しにくくなります。

mAhとWhの違いと、実容量の考え方

モバイルバッテリーの急速充電機能を説明する図

容量表記にあるmAhやWhはバッテリー仕様を表すものです。それぞれの意味を簡単に押さえておきましょう。

  • mAh(ミリアンペア時)内蔵バッテリーの容量そのものを表す数字です。スマホやモバイルバッテリーでよく見かける単位です。
  • Wh(ワット時)「電力×時間」を表す値で、航空機内への持ち込み可否を判断するときなどに使われます。目安として、3.7Vのリチウムイオン電池の場合、
    • 10000mAh≈約37Wh
    • 20000mAh≈約74Whといった換算になります。

実際には、

  • バッテリー内の3.6~3.7Vを5Vに変換するロス
  • 保護回路やケーブルでのロスなどがあるため、カタログ値どおりには使えません。結果として、実効容量は表記の60~70%程度になることが多い、と覚えておくとよいでしょう。

10000mAhクラス|日常使いに最適な軽量帯

ふだんの通勤・通学で「バッテリー切れだけは避けたい」という程度なら、10000mAhクラスがいちばん扱いやすい容量帯です。

メリット

  • スマホを約1~2回フル充電できる目安
  • 重さは200g台のモデルが多く、小さめのバッグでも邪魔になりにくい
  • 大きすぎず小さすぎず、モバイルバッテリーの「標準サイズ」として選びやすい

デメリット

  • タブレットやゲーム機も充電すると、すぐ使い切ってしまう
  • 1泊2日以上の旅行や、家族分の端末まではカバーしにくい

こんな人に向いています

  • 日中はオフィスや学校でコンセントが使える
  • メインはスマホ1台で、他はワイヤレスイヤホン程度
  • カバンを重くしたくない、ポケットにも入れておきたい

「毎日持ち歩くからこそ、軽さ優先で10000mAh」という選び方は、とても現実的です。

20000mAhクラス|旅行や出張の“安心ライン”

20000mAhクラスのモバイルバッテリーの特徴を説明する図

長時間の移動やホテルのコンセント不足、子どものゲーム機と自分のスマホを一緒に充電…といった場面では、10000mAhだと物足りなく感じることがあります。そんなときに頼りになるのが、20000mAhクラスです。

メリット

  • スマホなら約2~4回分の充電が目安
  • タブレットやモバイルWi-Fi、ワイヤレスイヤホンなど複数台をまとめて面倒見られる
  • PD対応品なら、ノートPCを1回前後充電できるモデルもある

デメリット

  • 重量は400g前後になるモデルが多く、毎日持ち歩くと「ずっしり」感じる
  • 本体の充電時間も長くなり、フル充電には半日近くかかることもある

おすすめの使い方

  • 旅行・出張・フェス・長距離移動のときだけバッグに入れておく
  • 家族共用の「出かけるときの電源」として玄関やリビングに常備
  • 防災リュックに入れておき、定期的に充電しておく

「毎日は持ち歩かないけれど、家に1台あると安心」という立ち位置が、このクラスのバッテリーだと考えると分かりやすいかもしれません。

40000mAhクラス|アウトドア・防災に強い超大容量

40000mAhクラスのモバイルバッテリーのサイズを示す図

ここまで来ると、一般的な「モバイルバッテリー」というより、用途は半分防災・半分キャンプ用といったイメージになります。

メリット

  • スマホ約5~8回分の充電が目安で、数日間コンセントがなくても耐えやすい
  • ノートPCや小型のUSB給電機器をまとめて使える
  • 家族分の端末を一手に引き受けられる安心感

デメリット

  • 重さは500gを超えることが多く、ポケットどころか小さなショルダーバッグにも入れにくい
  • 充電時間がさらに長く、フル充電は寝る前にセットして翌朝、くらいの感覚
  • 機内持ち込みの上限(一般に100Wh以下)を超えるモデルもあるため、Wh表記の確認が必須

向いているシーン

  • 車中泊やキャンプなど、連泊前提のアウトドア
  • 台風や地震などに備え、家族用の「電源ストック」を用意しておきたい場合
  • 頻繁にPC作業をするノマドワーカーのバックアップ電源

ここまで大容量になると、「常にカバンに入れておく」というよりも、「必要なときに持ち出す据え置きに近いバッテリー」として考えるとしっくりきます。

容量別の違いをひと目で比較(10000/20000/40000mAh)

細かい数字にこだわりすぎると選べなくなってしまうので、ここではあくまで「イメージ」をまとめておきます。

容量クラスの目安

スマホ充電回数の目安

重量イメージ

主な用途

10000mAh前後

約1~2回

約200g台

毎日の通勤・通学の保険

20000mAh前後

約2~4回

約400g前後

旅行・出張・防災リュック

40000mAh前後

約5~8回

500g以上

長期の外出・家族分+防災用

大事なのは、「一番よく使うシーン」で容量を決めることです。たとえば、平日は10000mAhを持ち歩きつつ、自宅には20000mAh以上を1台置いておく、といった組み合わせも現実的です。

フェーズフリーの発想を取り入れてみよう

近年よく聞かれる「フェーズフリー」という言葉は、「平常時と非常時の両方で役立つモノやサービス」の考え方を表しています。災害が多い日本では、特別な非常用グッズを押し入れにしまい込むより、ふだんから使っている道具がそのまま災害時にも頼りになる状態が理想とされています。

モバイルバッテリーや小型のポータブル電源は、まさにこのフェーズフリーな道具の代表例です。外出時のスマホ充電に使っているバッテリーが、そのまま停電時の明かりや情報収集の命綱になってくれれば、「いざというときの準備」を特別意識しなくても、自然と備えができていることになります。

小型ポータブル電源という選択肢:AORA 10で“ちょい上の安心”

AORA 10ポータブル電源をゲーミング機器に接続して使用している図

ここまで「モバイルバッテリー」の話をしてきましたが、最近はモバイルバッテリーと大きなポータブル電源の中間のような存在も増えています。そのひとつが、BLUETTIの小型ポータブル電源AORA 10です。

AORA 10は、

  • 容量128Wh(約40000mAhクラス相当)
  • 定格出力200W(瞬間最大400W)
  • ACコンセント×1、USB-C(最大100W)×2を含む複数ポート搭載
  • 重量は約1.8kgで、手で持ち運べるサイズ感(約200×146×110mm)

というスペックの「ミニポータブル電源」です。いわゆる40000mAhクラスのモバイルバッテリーより一回り大きく重くなりますが、その代わりにACコンセントが使えること、小型家電まで動かせることが大きな違いです。

たとえば、こんなシーンがイメージしやすいと思います。

  • カフェでノートPCを使いながら、同時にスマホも高速充電したい
  • 子どもの試合やイベントで、ビデオカメラ・スマホ・ポータブル扇風機をまとめて動かしたい
  • 停電時に、Wi-Fiルーターや照明、小型のファンなどを最低限動かしたい

これらは、USB出力だけのモバイルバッテリーではまかなえない場面も多いところです。AORA 10のような「AC出力付きのミニポータブル電源」が1台あると、日常ではモバイルワーク用の心強い相棒として、非常時には小さな非常用電源として機能し、フェーズフリーな暮らしに一歩近づけます。


目的別にどう選ぶ?ちょっとした目安

ここまでの内容を、目的別にざっくりまとめてみます。

  • とりあえず“電池切れの不安”から解放されたい→まずは10000mAhクラス。軽さと価格のバランスが良く、毎日持ち歩きやすいです。
  • 旅行・出張・子どものイベントで丸一日電源が欲しい→20000mAhクラスを検討。スマホ複数台+ちょっとしたガジェットなら十分まかなえます。
  • キャンプや車中泊、防災も意識してしっかり備えたい→40000mAhクラスや、小型ポータブル電源を候補に。ノートPCや小型家電も動かしたいなら、AC出力付きのポータブル電源タイプが安心です。

選ぶときは、容量だけでなく、

  • PD(USB Power Delivery)対応か
  • ポートの数と配置
  • PSEマークの有無(日本国内で販売されるモバイルバッテリーには表示が義務化)といった点も、あわせてチェックしてみてください。

まとめ:数字より「自分の使い方」を基準に選ぼう

モバイルバッテリー選びは、つい「容量が大きい方が正解」と思いがちですが、実際には

  • 毎日持ち歩いても苦にならない重さか
  • 自分と家族が1~2日でどのくらい充電したいのか
  • 家の防災対策としてどこまで電源を確保しておきたいのか

を具体的にイメージしてみることが、いちばんの近道です。

そして、その延長線上に、ACコンセントも使える小型ポータブル電源を1台加えておけば、日常の快適さと非常時の備えを同時に満たせます。モバイルバッテリーと小型ポータブル電源をうまく組み合わせて、平常時と非常時の境目をなくす「フェーズフリー」な電源環境を整えてみてはいかがでしょうか。

「今日はどこまで出かけるか」「どれくらい写真や動画を撮るか」。そんな日々の小さな判断から、ぴったりの容量が自然と見えてくるはずです。

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