【2023年8月】一人暮らしにかかる平均的な電気代と押さえておきたい節約法を紹介

一人暮らしをするとついつい電気を使いすぎて電気代が高くなってしまうことがあります。この電気代を節約するのはどの電化製品が電気をたくさん使用しているのかを知る必要があると共に、電気代の基本について抑えておく必要があります。今回は電気代や電気使用量、さらには電気代の節約法について解説いたします。

      電気代の基本

      電気代の請求書を見てみると様々な項目があり、使用した電力量よりも実際の請求金額が高いことに気がつきます。これは、電気代には基本使用料と使用電力料に加えて、燃料費調整額や再生可能エネルギー発電促進賦課金があるためです。以下にそれぞれの項目について解説いたします。

      燃料費調整額

      燃料費調整額とは、燃料となる化石燃料の値段変動により調整される料金で、電力会社が急激な価格変動においても安定した経営を維持するために設定されています。こちらは燃料費の下落に伴いマイナスとなるケースもあります。

      再生可能エネルギー発電促進賦課金

      再生可能エネルギー発電促進賦課金は、再生可能エネルギーの普及のために行っている固定価格買取制度(FIT)を支えるために徴収されています。再生可能エネルギーにより発電された電気を電力会社が相場よりも高い値段で買い取ることで太陽光発電などの発電所建設を促します。しかし、相場より高値で買い取っているためにその補填が必要で、この補填のために再生可能エネルギー発電促進賦課金として徴収されています。これらの理由により、電気代が高くなっています。

      電気代の計算方法

      電気代はご家庭で1ヶ月間に使用使した電力量と基本料金により決まります。基本料金に加えて1ヶ月間で使用した電力量(kWh)に電気料金単価及び燃料費調整単価、再生可能エネルギー発電促進賦課金単価を掛けることで計算され、1ヶ月間の電気代が決まります。以上より、電気代の計算方法は以下の式になります。

      電気料金=基本料金+使用電力料±燃料費調整額+再エネ賦課金

      季節別と地域別の電気代

      総務相が2021年に行った家計調査では、日本の一人暮らしの平均電気代は5,482円となっています。電気代は地域や季節においても異なり、北よりも南の方が電気代は安くなる傾向が、また、冬の方が電気代は高くなる傾向があります。

      出典:家計調査 家計収支編 単身世帯 詳細結果表 年次 2021年 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口 (e-stat.go.jp)

      季節別の平均電気代

      季節別の平均電気代を表にまとめました。

      期間 電気代(円)
      2021年1~3月期 6,641
      2021年4~6月期 4,990
      2021年7~9月期 5,131
      2021年10~12月期 5,200

      出典:総務省統計局/家計調査 家計収支編 単身世帯/

      一人暮らしの季節別の平均電気代を見てみますと、夏よりも冬の方が電気代が高い傾向にあることが分かります。特に1月から3月にかけて最も寒い時期の電気代の平均は6,641円と最も高く、この原因は気温が低く暖房器具をよく使用しているためだと考えられます。一方で、4月から6月の気候が穏やかな時期になると電気代の平均は4,990円と安いです。これは暖房器具やエアコンなどの機器を使用していないためであると考えられます。
       
      意外な点は、7月から9月の夏の間の電気代が5,131円と、10月から12月の秋から冬にかけての電気代の5,200円よりも安いことです。夏場はエアコンをよく使用するので電気代は高くなると思われますが、エアコンよりも暖房器具を使用した方が電気代が高くなる傾向が伺えます。

      地域別の平均電気代

      各地方において年間の平均電気代がどれだけ違うか見てみましょう。北海道から沖縄まで、2022年における2人以上の世帯の平均電気代を表にしてみました。

      2022年度家計調査結果 平均電気代(円)
      北海道 13,084
      東北地方 13,835
      関東地方 12,262
      北陸地方 15,517
      東海地方 12,439
      近畿地方 12,221
      中国地方 14,743
      四国地方 13,450
      九州地方 11,894
      沖縄 11,616
      全国平均 12,678

      出典:e-Stat 統計で見る日本

      最も電気代が高かったのが北陸地方で、年平均15,517円でした。次が中国地方で14.743円です。この2つの地方は気候的には北海道よりも暖かく、九州よりも寒いという特徴があります。しかし、北海道の13,084円や九州地方の11,894円よりも高くなっています。

      関東地方、東海地方、近畿地方は平均的であり、全国平均の12,678円とほぼ同じそれぞれ12,262円、12,439円、12,221円でした。

      冬は寒く、雪の多い地方である北海道や東北地方、北陸地方の平均電気代は全国平均を上回っており、冬場の電気使用量が増えていることが考えられます。一方で、寒冷地なのに北海道の電気代が低いのは、暖房器具に灯油を使用している家が多いためです。石油から電気を作りその電気で暖房器具を仕様するよりも、石油を分離して作る灯油を直接燃やす暖房器具の方が熱効率は良いため、灯油を使用した方が暖房の光熱費は安くなります。

      このため、北海道や東北地方の年間に使用する灯油代は他の地方よりも圧倒的に多く、電気代と灯油代を合わせると高額になっており、北海道ではオール電化の普及率は東京を始めとした関東地方と比べて低くなっています。

      一方で、南の九州や沖縄では電気代は全国平均よりも安くなっています。九州や沖縄では冬の間に氷点下になる日は少なく、温暖であるため暖房器具の使用頻度は低くなります。

      電気使用量の多い家庭用電化製品

      電気使用量は消費電力(kW)と使用時間(h)を掛け算することで算出されます。つまり、電子レンジのように消費電力が高くても、一回につき5分程度しか使用しなければ電気使用量は少なくなり、電気代は安いです。一方で、冬の暖房器具や夏のエアコンなど、消費電力が高く使用時間も長いと電気使用量は多くなります。
       
      以下に一般的な電化製品と消費電力の目安をまとめてみましたので、電気代を考える際の参考にしてください。

      家庭用電化製品 消費電力(W)
      エアコン(10畳用)冷房 130~900
      エアコン(10畳用)暖房 110~1,500
      オイルヒーター 360~1,500
      ファンヒーター 200~1200
      電気ストーブ 300~1,200
      電気カーペット 200~500
      こたつ 100~600
      扇風機 20~40
      冷蔵庫 150~300
      電子レンジ 500~800
      IHクッキングヒーター 200~700
      液晶テレビ 40~120
      照明器具 10~40
      掃除機 800~1,200
      デスクトップPC 50〜150
      ノートPC 20〜30
      ドライヤー 600~1,200
      洗濯機 200~1,200

      一年を通して電気代が最も高額になるのが冬です。冬はファンヒーターやこたつなど消費電力が高い暖房器具の使用に加え、日照時間が短くなるので照明の使用時間も長くなり電気代が高くなります。夏になると、エアコンや扇風機と言った冷房を長時間使用するようになりますので、夏の電気代は穏やかな気候の春や秋に比べて高くなります。

      エアコン

      エアコンは夏の暑い日の必需品です。暑くて寝苦しい夜には一晩中つけておくこともよくあります。しかし、ドライヤーや掃除機よりも消費電力は低いのですが、長時間使用することが多いため電気使用量も多くなってしまいます。

      暖房器具

      良く冷房よりも暖房の方が電気代は高いと言われます。実際に消費電力は暖房の方が高いのですが、温度の幅も関係しています。冷房の場合は30℃の室内を25℃、つまり5℃だけ下げただけで涼しく快適になります。一方で、暖房器具で0℃の室内を5℃にしてもそれほど温度変化は感じず、15℃位まで上げないと暖かくはなりません。15℃温度を上げるにはそれだけ暖房器具がフル稼働しなければならないため、暖房器具の方が電気代は高くなりがちです。

      電気代の節約法

      電気代が高くなるケースは、オール電化の場合や部屋が広く断熱性が悪い上に、夏や冬にエアコンや暖房器具を長時間使用する場合などです。エアコンや暖房器具は電気消費が大きいので、一人暮らしをしていて部屋も狭いのにも関わらず電気代が高くなります。

      電気代を安くする節約法はエアコンや暖房器具など電力消費が激しい機器の使用を最小限に抑えることが重要です。

      電気使用量を抑えることの他にもう一つの電気代の節約法は、自分で発電しその電気を使用することが挙げられます。実際に、ソーラーパネルさえあれば発電は可能で多くの住宅の屋根には太陽光パネルが設置され、発電されています。
       
      しかし、発電したはいいが、その電気を使用しない場合は無駄になってしまいます。その分をバッテリーに溜めておけばいいのですが、実はソーラーパネルで発電された電気は直流であり、バッテリーに蓄えた電気を使用する場合も直流です。一方で、電化製品の多くは交流で使用します。この直流を交流に変換しなければならないので、ただバッテリーに蓄電しただけでは使い勝手が悪いです。
       
      この蓄電と直流から交流に変換する機能を併せ持ったアイテムがポータブル電源です。つまり、ソーラーパネルで発電し、ポータブル電源に蓄電された電気で電化製品を使えば電気代が節約できます。

      関連記事:自家発電の方法とは?エネルギー自給自足への一歩を踏み出そう

      ポータブル電源とソーラーパネルセット

      お勧めのBLUETTIのポータブル電源AC180とソーラーパネルの組み合わせはポータブル電源AC180とソーラーパネル PV350です。

      AC180は合計定格出力が1,800Wと高いため、多くの電化製品を同時に使用することが可能です。バッテリー容量も1,152Whと多く、50W程度の電化製品であればフル充電でほぼ1日使用し続けることが可能です。またPV350は最大で350W発電できますので、季節にもよりますが晴れた日であれば1日程度でAC180をフル充電できます。

      ご家庭にBLUETTIのポータブル電源とソーラーパネルを1組持つと、生活の様々なシーンにおいて活用できるようになります。BLUETTIのポータブル電源をお考えの方は、ポータブル電源とソーラーパネルの組み合わせを検討してみてはいかがでしょうか。

      まとめ

      一人暮らしでは何かと電気を使ってしまい、電気代が高くなることがあります。電気代の節約法はエアコンなど電気使用量が多い電化製品の使用を抑えると共に、ソーラーパネルで発電しポータブル電源に蓄電して使用することが挙げられます。アウトドアや災害時の備えとしてポータブル電源とソーラーパネルを持っておくことも大切ですが、そのソーラーパネルで発電した電気を有効利用することも電気代の賢い節約法と言えます。