こちらの記事では、ポータブル電源の寿命について、チェックの方法から寿命を伸ばすコツまで詳しく紹介します。 ポータブル電源をなるべく長く大切に使用したい人は、ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。
ポータブル電源には寿命がある!

「ポータブル電源を購入したいけれど、どの程度長持ちするのだろう」「ポータブル電源を使っているけれど、バッテリーの持ちが悪くなった気がする」とお悩みの方はいらっしゃいますか?
ポータブル電源をまだ持っていない人も、もうすでに使っている人も、寿命については気になるポイントの1つかもしれませんね。
ポータブル電源の充電方法については、「ポータブル電源の充電方法や種類を詳しく解説!バッテリーの寿命を伸ばす充電のやり方」でも詳しく紹介しています。
ポータブル電源は、残念ながらずっと使い続けられるわけではなく、いつかは寿命がきてしまうものです。
とはいえ、商品によって寿命が長いものや短いものなどさまざまあるため、どのようにして寿命を確認すればいいのかを覚えておきましょう。
ポータブル電源の寿命はサイクル数で決まる
ポータブル電源の寿命を商品サイトなどで確認するときは、「サイクル数」をチェックしましょう。
サイクル数というのは、ポータブル電源のバッテリー残量が0%の状態から100%まで充電し、その電気を100%から0%まで使い切るのを1回とカウントします。
つまり、サイクル数1000回のポータブル電源なら、充電して放電するサイクルを1000回行ったら寿命がくるということです。
ただし、寿命がくると言っても、サイクル数を超えるとポータブル電源がすぐに使えなくなるわけではなく、性能が落ちたと感じるようになるイメージです。
たとえば、BLUETTI AC60はサイクル数が3000回以上となっていますが、3000回の時点でもまだ80%のバッテリー容量が保証されています。かなり長く、安心して使えると考えておいて良いでしょう、
また、1回でも充電したり放電したりしたら、サイクルが1回とカウントされると思いがちですがそうではありません。
100%から50%まで放電し、50%から100%に充電しても、これは1サイクルとはなりません。
あくまでも、100%放電してから100%充電することで1サイクルとなるので、覚えておきましょう。
500サイクルのポータブル電源を月に5回フル充電した場合
それでは、500サイクルで寿命がくるポータブル電源を、月に5回フル充電した場合、どの程度で寿命がくるかを見ていきましょう。
単純に、100ヶ月で500サイクルになるということがわかるので、8年程度で寿命がくると計算できます。
これよりもサイクル数の大きいポータブル電源ならもっと長持ちしますし、反対にフル充電の回数が増えれば増えるほど、寿命が早くきます。
自分がどの程度ポータブル電源を使うのかと、サイクル数をチェックして、どの程度ポータブル電源が持ちそうかをあらかじめ確認してから購入するのがおすすめです。
ポータブル電源に使われるリチウムイオン電池の特徴

ポータブル電源には、リチウムイオン電池が使用されているケースが多いです。
リチウムイオン電池の使用が主流な理由や、リチウムイオン電池の種類について詳しく解説します。
比較的安価なのに耐久性が高いため汎用される
リチウムイオン電池は、他の電池よりも比較的安価で製造できる上に、耐久性や安全性も高いので、ポータブル電源だけでなくスマートフォンやノートパソコンなどさまざまな機器に使われています。
また、コンパクトで持ち運びがしやすい上にたくさんの電気が貯められる特徴もあるため、非常に利便性が高いのもポイントです。
しかし、リチウムイオン電池は使用すればするほど劣化し、バッテリーの持ちが悪くなる特徴があります。
スマートフォンを使用されている人なら、使っていくうちにバッテリーの持ちが悪くなった経験があるかもしれませんね。
リチウムイオン電池を長持ちさせるには、いくつかのコツがあるので後ほど紹介します。
リチウムイオン電池には3種類ある
リチウムイオン電池の中には、さらに下記の3つの分類があります。
●リチウムイオン電池
●リン酸鉄リチウム電池
●リチウムポリマー電池
どれもリチウムイオン電池の一種ですが、それぞれ少しずつ使用している素材が違ったり、加工方法が異なったりするのが特徴です。
リン酸鉄リチウム電池は、リチウム含有金属酸化物ではなくリン酸が使われていて、これにより熱暴走が起こりづらい特徴があります。
また、リチウムポリマー電池は、ゲル状の高分子ポリマー材料が使われていて、さらに保護剤で包まれているため、電解質が漏れにくく高出力なのが特徴です。
ポータブル電源を選ぶときは、どのような電池が使われているのかを前もって確認してみましょう。
ポータブル電源の寿命を伸ばすコツ

それでは、ポータブル電源の寿命を少しでも伸ばすために注意したいポイントをチェックしてみましょう。
●保管場所の温度管理
●過充電や過放電
●パススルー充電
1つずつ、わかりやすく解説します。
保管場所の温度管理に注意する
ポータブル電源を保管する場合、暑すぎたり寒すぎたりする場所に置かないことが大切です。
ポータブル電源に使われているリチウムイオン電池は、高温にも低温にも弱い特徴があります。
ポータブル電源の取扱説明書などに、それぞれの商品の適正温度が載っているので、確認してその温度を守るようにしましょう。
また、保管だけでなく使用中も、なるべく直射日光を避けるようにしたり、高温多湿な場所や寒すぎる場所で使わないようにしたりするのが重要です。
過充電や過放電に気を付ける
ポータブル電源に使用されているリチウムイオン電池を充電する時満タンになっているのに充電を続けたり(過充電)、電気がない状態で放置してしまったり(過放電)すると、リチウムイオン電池が劣化する恐れがあります。
過充電や過放電の状態にしてしまうと、リチウムイオン電池の電解質などが化学変化によって状態を変えてしまいます。
なので、なるべく過充電や過放電をしないようにして、リチウムイオン電池が状態変化を起こさないようにするのが大切です。
パススルー充電できない機種の場合、しないようにする
パススルー充電とは、家電に電力を供給しながらポータブル電源への充電を同時に行うことを指します。
パススルー充電を行うと、どんどん充電と放電が繰り返されている状態になるので、サイクル数が進んでしまうデメリットがあります。
また、ポータブル電源に使われているリチウムイオン電池は、満タン状態から充電が全然ない状態まで電気を使用し、また満タンに充電する、という一度に大量充電・放電を繰り返す使い方でダメージを受けやすいです。
とはいえ、パススルー充電ができるポータブル電源も増えてきているので、どうしてもパススルー充電したいと考えるなら商品説明にパススルー充電ができると書いているものを選ぶのがいいでしょう。
サイクル数の多いポータブル電源3選
ここからは、サイクル数が多く寿命の長いポータブル電源を3つ紹介します。
BLUETTIのポータブル電源は、どれもリン酸鉄リチウム電池を使用しているため、比較的長持ちのものばかりです。
その他の特徴も紹介するのでチェックしてみてくださいね。
BLUETTI AC60(サイクル数3000回以上)
サイクル数3000回以上を誇る、コンパクトで持ち運びのしやすいポータブル電源がBLUETTI AC60です。パススルー充電にも対応しています。
リン酸鉄リチウムイオン電池が使われている上に、バッテリーマネジメントシステムも搭載しているため、安心安全に使用できるのがポイントです。
AC出力はもちろん、USB-AやUSB-C、DC出力など多彩な出力ポートを7つ搭載。ワイヤレス充電にも対応しています。
長期保管する際は、3〜6ヶ月ごとに満充電の80%程度を目安に充電することを推奨しているため、災害対策などで使用される方はご確認くださいね。
バッテリー容量は403Whですが、拡張バッテリーを使用することで2,015Whまで拡張可能です。
BLUETTI EB3A(サイクル数2500回以上)
BLUETTIのポータブル電源の中で最も小型で持ち運びがしやすいのが、EB3Aです。
コンパクトですが、サイクル数は2500回以上と長寿命なのが嬉しいポイントとなっています。
また、EB3AはAC急速充電を使えば、たった40分で70%まで充電することができます。
リン酸鉄リチウムイオン使用でパススルー充電にも対応しているので、安心して使用することができるのがポイントです。
無駄に電力を使用しないためのエコモードや、定格出力を抑えて使える電力リフト機能など、利便性の高さも魅力です。
持ち運びやすさを最重視する人は、EB3Aを検討してみるといいでしょう。
BLUETTI EB70S(サイクル数2500回以上)
サイクル回数2500以上のBLUETTI EB70Sも、コンパクトでさまざまな場所に持っていきやすいサイズ感が魅力のポータブル電源です。
しかし、小型ながら716Whの大容量バッテリーを備え、ワイヤレス充電も含めて12個の出力ポートが搭載しているので、機能性も十分。
パススルー充電にも対応していて、自動で電源をオフにしてくれるエコモードも搭載しています。
こちらもリン酸鉄リチウムイオン使用のポータブル電源なので、安全性が高いのも嬉しい特徴です。
コンパクトさと容量の大きさを両立したい人は、チェックしてみましょう。
ポータブル電源の寿命がのびる使い方をしよう
こちらの記事では、ポータブル電源の寿命について、サイクル数の考え方や寿命の伸ばし方を詳しく紹介しました。
せっかくポータブル電源を購入するなら、できる限り長持ちさせて大切に使いたいところです。
紹介した使用方法を守って、バッテリーを守りながら上手に使用してみてくださいね。
また、購入の際にはサイクル数にも注目して、どの程度持つのかを確認するのもおすすめです。