キャンプや車中泊旅へ向かう際に、「ポータブル電源で走行充電をしたい」という方は多いでしょう。
しかし、実際に走行充電をしたことがないと、方法や注意点がわからないため不安になってしまいますよね。
今回は、ポータブル電源を走行中に充電する方法と、走行充電する際に気をつけるべき点をご紹介します。
さらに、走行充電のメリットや充電にかかる時間、走行充電用のポータブル電源を選ぶときのポイントなどについても解説するので、参考にしてみてください。
ポータブル電源を走行中に充電する方法
ポータブル電源を走行中に充電するときは、以下の3ステップで行なってみましょう。
- ポータブル電源にシガーソケット入力用のケーブルを挿す
- ケーブルの片方を車のシガーソケットに挿す
- ケーブルを接続した状態で車のエンジンをかける
車のエンジンが始動すると、発電した電気が車のバッテリに充電され、シガーソケットからポータブル電源へ給電される仕組みです。
初めてでも簡単に行えるので、キャンプや車中泊などでぜひ試してみてください。
ポータブル電源を走行充電するメリット
ポータブル電源を走行充電するメリットは、以下の3つです。
- エンジンをかけると自動で充電される
- 天気や時間帯に関わらず充電ができる
- 自宅の電気を使わずに充電できる
こちらでは、上記3つについて解説します。
エンジンをかけると自動で充電される
シガーソケットさえ挿してしまえば、何もせずとも走行中にポータブル電源を充電することができます。
外出先でポータブル電源の電池残量が心配になったときも、目的地に向けてドライブするだけで自然と充電することが可能です。
天気や時間帯に関わらず充電ができる
走行充電は、天気や時間帯に関わらず充電ができるというメリットもあります。
ソーラーパネルを使用するときは、晴れの日や朝昼の時間帯でなければ難しいですが、走行充電は雨や曇りの天気、さらに夜間でも充電できるのです。
自宅の電気を使わずに充電できる
走行充電を利用した充電であれば、自宅の電気を使用せずに済みます。
省エネにもなるうえ、「毎回、自宅で充電して持っていくのが面倒」という方にもぴったり。
走行充電なら、長距離ドライブの際にポータブル電源を車に持ち込むだけという手軽さがあります。
ポータブル電源の走行充電にかかる時間
ポータブル電源を走行しながらフル充電させるには、10時間以上かかる場合があります。
もちろん機種によっても異なりますが、シガーソケットによる充電は給電量が大きくないため、AC充電などと比べると時間が長くなってしまうのです。
ポータブル電源を走行充電する際に気をつけるべき点
ポータブル電源を走行充電する際に気をつけるべき点は、以下の7つです。
- ケーブルの長さによって充電時間が変わる
- 高温の車内では充電しない
- ケーブルを束ねたまま充電しない
- 長時間車に置かない
- 充電中は他の充電を同時に行わない
- 車のアイドリングストップ機能はOFFにする
- ポータブル電源が倒れないようにする
こちらでは、上記7つの注意点について解説します。
ケーブルの長さによって充電時間が変わる
走行充電にかかる時間は、ケーブルの長さによって変わります。
ケーブルが長いほど充電時間が延びるので、早く充電するためにも延長ケーブルを使用したり長いケーブルを使用したりせず、短めのケーブルを直接シガーソケットに挿しましょう。
高温の車内では充電しない
ポータブル電源の走行充電は、高温の車内では行わないようにしましょう。
一般的に、ポータブル電源は製品ごとに利用可能温度や保管温度が決められているもの。
高温の車内でポータブル電源を使用すると、バッテリーが劣化したり、故障の原因になったりします。
炎天下の車内は高温になる可能性もあるため、冷房などを使用しながら温度が高くなりすぎないように調整しましょう。
多くのポータブル電源は、-10°〜40℃程の使用環境を推奨しているので、参考にしてみてください。
ケーブルを束ねたまま充電しない
ケーブルを束ねたまま充電しないというのも注意点の1つです。
充電時に、ケーブルを折ったり束ねたりしていると、ケーブルに熱がこもってしまい、発火といった事故の原因になりかねません。
使用する際は、ケーブル同士が密着しないように心がけましょう。
長時間車に置かない
長時間ポータブル電源を車に置かないことも大切です。
メインの充電方法が走行充電の場合、「常に車内にポータブル電源を置いておきたい」と感じるかと思いますが、高温の車内に放置すると故障の原因になるのでやめましょう。
適切な保管方法については「ポータブル電源を車内に置きっぱなしにしても大丈夫?注意点と正しい保管方法」でも解説しています。
充電中は他の充電を同時に行わない
ポータブル電源への走行充電中は、他の充電を同時に行わないようにしましょう。
シガーソケット分配器を使用して、ポータブル電源以外の電子機器にも同時に充電すると、異常発熱や発火などが起きる可能性があります。
車両のヒューズが切れるなど故障の原因にもなるので、シガーソケットからポータブル電源だけを充電するようにしましょう。
車のアイドリングストップ機能はOFFにする
車のアイドリングストップ機能はOFFにする方が良いでしょう。
アイドリングストップ機能とは、ブレーキを踏んで停止した際にエンジンを自動的にストップさせる機能のこと。
アイドリングストップ機能がONになっていると、電圧の急な上下によって保護機能の作動やバッテリーの負担増につながります。
ポータブル電源が倒れないようにする
ポータブル電源が倒れないように設置や運転に注意しましょう。
バランスの悪いところにポータブル電源を置くと、倒れて故障の原因になります。
また、急発進や急停止も倒れる要因になるので運転中に意識してみましょう。
走行充電用のポータブル電源を選ぶときのポイント
走行充電用のポータブル電源を選ぶときのポイントは、以下の6つです。
- 走行充電に必要な時間をチェックする
- 電源の容量を確認する
- 車内に持ち運びやすい重量かチェックする
- 車内に置けるサイズか確認する
- 充放電サイクル回数を見る
- 保証期間を把握する
こちらでは、上記6つのポイントについて解説します。
走行充電に必要な時間をチェックする
ポータブル電源によって走行充電に必要な時間が違うため、事前にチェックする方が良いでしょう。
シガーソケットの充電にかかる時間を知ることで、目的地に着いたときに大体何%まで充電できるか把握できます。
一般的にシガーソケットを使用した充電時間は、商品ページに記載されていることが多いです。
電源の容量を確認する
ポータブル電源を選ぶ際は、電源の容量も確認しましょう。
例えば、炊飯器や電子レンジなど消費電力の大きい家電を利用するなら、大容量のポータブル電源が必要になります。
使用したい電気製品の消費電力を確認し、目的に適する容量のポータブル電源を選びましょう。
ポータブル電源の容量目安については、「【2023年】目安にしたいポータブル電源の容量:初心者でも失敗のない選び方」でも解説しています。
車内に持ち運びやすい重量かチェックする
ポータブル電源を走行充電したい方は、車内に持ち運びやすい重量かチェックしましょう。
大容量のポータブル電源になるほど重くなるため、アウトドアシーンで気軽に利用できるか判断するためにも重量の確認は大切です。
また、取っ手付きやキャスター付きの製品であれば持ち運びやすくなりますよ。
車内に置けるサイズか確認する
ポータブル電源が車内に置けるサイズかどうかも確認しましょう。
製品によってサイズが様々なため、車両のサイズや配置できるスペースを確認したうえで選ぶのがおすすめです。
充放電サイクル回数を見る
走行充電用のポータブル電源を選ぶときは、充放電のサイクル回数も見ましょう。
充放電のサイクル回数とは、バッテリー残量0%からフル充電し、その電気を使い切るまでを1回と数えたときの寿命の目安のこと。
回数が多いほど長持ちする目安になるので、「持ちが良いポータブル電源が欲しい」という方は確認してみてください。
保証期間を把握する
ポータブル電源の保証期間も把握するようにしましょう。
製品によって保証期間が大きく変わる場合もあるので、長くサポートを受けて安心して使い続けられるか判断するためにも、ぜひ確認してくださいね。
走行充電対応のポータブル電源3選
走行充電対応のポータブル電源3選は、以下の通りです。
- BLUETTI AC70 小型ポータブル電源
- BLUETTI AC180 大容量ポータブル電源
- BLUETTI AC240大容量ポータブル電源
こちらでは、上記3つのポータブル電源について解説します。
BLUETTI AC70 小型ポータブル電源
BLUETTI AC70 小型ポータブル電源は、「手軽に走行充電したい」という方にぴったりの製品です。
超軽量デザインにこだわっており、10.2kgという軽さに取っ手付きでアウトドアシーンに持ち運びやすい仕様になっています。
走行充電をメインの充電方法にするのであれば、「毎回シガーソケットからケーブルが届く範囲に設置し、目的地に着けば屋外で使用する」というように持ち運びが増えるでしょう。
このような用途であれば、BLUETTI AC70のように小型で軽量なポータブル電源が役立つはずです。
さらに、こちらの製品は小型なポータブル電源でありながら、768Whという容量も備えています。
例えば、120Wの冷蔵庫なら4.7時間、500Wの電気ケトルなら1.2時間稼働させることが可能な容量なので、1つ持っていればアウトドアでも安心でしょう。
シガーソケット充電は6時間でフル充電ができ、AC高速充電なら45分で80%まで充電が可能です。
もちろんソーラーパネルを組み合わせて太陽光発電することもでき、500Wのソーラー充電なら2時間でフル充電になります。
このような特徴があることから、「走行充電しながらキャンプ場に向かい、現地でポータブル電源を気軽に使用したい」という方に一押しといえます。
BLUETTI AC180 大容量ポータブル電源
BLUETTI AC180 大容量ポータブル電源は、「キャンプや車旅で様々な家電を使用したい」という方に適した製品です。
1,152Whという大容量かつ、出力も1,800Wと大きいため、200Wの炊飯器なら約4.4時間、600Wの電子レンジなら約1.5時間、1,000Wのコーヒーメーカーなら約50分動かせます。
これほど様々な電気製品を動かせるポータブル電源ですが、コンパクトなサイズも魅力の1つです。
340mm × 247mm x 317mm(長さ x 幅 x 高さ)というサイズのため、走行充電の際に車内のスペースにも配置しやすく、取っ手付きデザインで持ち運びもしやすいです。
また、外部接続バッテリーB80があれば、BLUETTI AC180に接続することで充電可能なので、長旅や連泊のキャンプにも対応できるでしょう。
高品質のリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを使用しているからこそ、安全性や耐久性においてもBLUETTI AC180は秀でています。
3,500回以上もの充放電サイクル回数にも対応していて、5年間の保証も付属しています。
これらの機能により、BLUETTI AC180は「キャンプや車旅でしっかり家電を使用したい」という方にぴったりといえます。
BLUETTI AC240大容量ポータブル電源
BLUETTI AC240大容量ポータブル電源は、「過酷な環境の屋外で大容量ポータブル電源を使用したい」という方に適した製品です。
この機種は、水や湿気に耐え、灰や砂の侵入を防ぎ、海水腐食や塩害も防止することができます。
つまり、雨の日のキャンプや荒野でのキャンプ、塩害が気になる場所でのアウトドアシーンでも活用できるポータブル電源なのです。
シガーソケットを使用した走行充電が可能なのはもちろんのこと、AC高速充電・ソーラーパネル充電・鉛蓄電池充電・ショアパワー充電といった充電方法にも対応しています。
BLUETTI AC240は、1,536Whという大容量で2,000Wの高出力を備えており、ほとんどの電化製品を使用できるというのも大きな特徴です。
さらに、長く安全に使用できる以下のような特徴もあります。
- リン酸鉄リチウムイオン電池使用で、約3,500回の充放電サイクル数
- BMS:BLUETOPUS AI管理システム搭載で過充電・過放電・過電流から保護
- 購入後の6年保証が付属
これまで使用できなかった過酷な環境下で使える大容量のポータブル電源でありながら、安全性も高く、長寿命な製品だといえます。
まとめ
ポータブル電源を走行充電するには、シガーソケットとポータブル電源をケーブルで接続し、車のエンジンをかけるだけという簡単なステップとなります。
しかし、事故や故障を防止するためにも、高温の車内で使用しないことや、ケーブルを束ねた状態で使用しないなど、この記事で解説した注意点を守りましょう。