この記事では「ワット」「アンペア」を中心に家電製品でも使用する電気の用語について考え方、計算方法を解説します。普段何気なく使っている家電製品や電球に記載されている表示。知っておくことでいざという時役に立ったり、電気代の節約につながったりします。ワット・アンペアについて詳しく知りたい方は是非ご覧ください。
ワット・アンペア・ボルト・ワットアワーの基本的な意味と考え方の違い
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単位 |
意味 |
役割 |
ワット |
W |
消費電力 |
消費する電気エネルギー |
アンペア |
A |
電流 |
電気が流れる量 |
ボルト |
V |
電圧 |
電気の強さ |
ワットアワー |
Wh |
電力量 |
使った電気エネルギー |
まずは、ワット、アンペアおよびボルト、キロワットアワーのそれぞれの意味と役割について解説します。
ワット(消費電力)
ワットとは消費電力、つまり一定時間のなかで消費される電気エネルギー量のことです。単位としては「W」と表します。
家電製品や電球には基本的に消費電力の記載がありますが、ワット数が大きいほど、消費する電力量が多いということです。同じサイズの電球でも「30W」「60W」「100W」などの差がありますが、数字が大きい方がより多くの電力を消費します。そのため、ワット数が大きい方が明るいですが、電気代は高額になってしまうのです。
アンペア(電流)
アンペアとは、電流のことを表します。1秒間に電気が流れる量のことを表し、単位は「A」です。
一般家庭でアンペアを意識するのは、電力会社との契約プラン選択の場面でしょう。電力会社は一般的に契約単位としてアンペア制を採用しており、電気を契約する際は必要なアンペア数からプランを選択するのが一般的です。平均的な電気使用量で一人暮らしならば20~30A、複数人の世帯であれば40~60Aで契約するのが一般的です。
契約アンペア数が大きいほど基本料金は高くなりがちですが、一方で一度に多くの電気を使うことができます。
ブレーカーが落ちる、というのは使用しているアンペア数が契約アンペア数を超えた場合に起きる現象です。頻繁にブレーカーが落ちるようであれば、電気の使い方を見直すか、難しい場合は契約アンペアを高めることをおすすめします。
ボルト(電圧)
ボルトとは電圧、すなわち電気を押し出す力のことです。単位は「V」と表記します。電圧が強い(ボルト数が大きい)ほど、強い力で電気を押し出しているため、多くの電気が流せます。日本では電力会社が供給するボルト数は一定に保たれており、一般家庭においては100V、産業用の施設においては200Vで供給されるのが一般的です。
ワットアワー(電力量)
ワットアワーは実際に使った電力量を指します。単位は「Wh」です。1ワットアワーは1ワットの電力を1時間使った電力量を意味します。
ワットアワーは電気料金の計算に用いることが可能です。それぞれの家電製品のワット数に使用時間をかけたワットアワーの送料を計算し、電力会社が定めた単価とかけ合わせることで電気料金が計算されます。
ワット・アンペア・ボルトの計算方法
ワット・アンペア・ボルトについては関係性があり、3つのうち、2つの数字がわかっていると最後の1つを求めることができます。それぞれの計算式を理由とともに診ていきましょう。
ワット、アンペア、ボルトの計算式
消費電力:ワットは以下の式で求めることができます。
ワット(W)= アンペア(A)× ボルト(V)
電気のエネルギー量は電気が流れる量(電流:アンペア)と電気が流れる強さ(電圧:ボルト)によって決まります。
従って、例えば電流が1.2アンペア、電圧が100ボルトの場合、ワット数は1.2×100=120Wと計算することが可能です。
上の式から逆算することで、同様に以下の値を求めることも可能です。
アンペア(A)=ワット(W)÷ ボルト(V)
ボルト(V)=ワット(W)÷ アンペア(A)
照明や家電製品に当てはめた具体例
上記の式を実際の照明や家電製品に当てはめた具体例を見てみましょう。
例)1,000Wの電子レンジの電流を求める場合
一般家庭においては電圧は100Vと考えられるため
アンペア数=1,000÷100=10A
と計算できます。
例)60Wの電球の電流を求める場合
同様に電圧を100Vと考えると
アンペア数=60÷100=0.6A
が求められます。
家電製品の消費電力から電気代を計算する方法
さらに、Whの考え方を用いることによって電気代を計算することができます。具体的な事例に当てはめながら見ていきましょう。
なお、今回の記事では電気代の計算のための電力料金単価として「税込27円/kWh」を用います。
家電製品の電気料金の計算方法
例えば、1,000Wのドライヤーを使う場合の電気代を考えましょう。ドライヤーを例えば1日に6分使うとすると、1日あたりのドライヤーの消費電力は以下の式で計算できます。
1日の消費電力=1,000W÷(60分÷6分)=100Wh
1か月を30日で計算すると、1か月の総利用量は
100Wh×30日=3000Wh(3kWh)
と計算できます。
1kWhあたりの電気代が27円のため、1か月の総額は
3kWh×27円=81円
と計算することができます。
同様に、60Wの電球を1日8時間つけている場合の電気代を計算してみましょう。
1日の消費電力=60W×8=480W
1か月を30日で計算すると、1か月の総利用量は
480Wh×30日=14400Wh(14.4kWh)
と求められます。
ここに1kWhあたりの電気代が27円をかけ合わせることで
14.4kWh×27円=388.8円
を求めることができます。
電気代を節約する方法
これまで解説した電気に関わる単位を参考にしながら、電気代を節約する方法について解説します。一般的に説明されることが多い内容も含みますが、数字を確認することで改めて意味を実感できるのではないでしょうか?
省エネの製品を用いる
一般的な同様の製品と比較し、消費電力(W)が少ない家電製品が存在します。消費電力が少ない場合、動かし続けた場合の電力量(kWh)の数字も小さくなるため、電気料金を抑えることが可能です。
特に冷蔵庫など、常に作動していなければならない製品の場合、稼働時間を抑えることは難しいため、消費電力を抑える節電効果が大きくなります。
契約アンペア数を下げる
契約する電流の量(契約アンペア数)を下げることにより、電気の基本料金は下がることが多いです。そのため、もし契約アンペア数が過剰である場合は契約を見直すことで電気代を下げることができるかもしれません。
ただし、契約アンペア数が少なすぎると複数の家電を同時に動かした際ブレーカーが落ちてしまうため、契約を落としすぎないよう注意は必要です。
使用時間を少なくする
電気の利用量は消費量(W)に使用時間をかけ合わせて決まります。そのため、同じ電力消費量の製品を使うにあたっても、使用時間を節約することができればその分の使用量を抑えることが可能です。
電気やエアコンのつけっぱなしなどに気を付けることも電気代の節約につながります。
単価の安い電力会社と契約する
電気代は使用した電力量と基本料金をかけ合わせて決まります。そのため、基本料金の単価の設定が安い電力会社に契約を変更することで、電力量が同じであっても電気代を下げることが可能です。
ポータブル電源を組み合わせて使う
家庭の電力消費の中の一部をポータブル電源からまかなうことで、電力会社との契約から使用する電力量を減らすことができます。
ポータブル電源は太陽光からも充電が可能であるため、比較的低コストで省エネに取り組むことが可能です。
AC2000L
【仕様】
容量 2,048Wh
出力 3,000W
同時接続数 11
重量 28.3kg
本体サイズ 420mm × 280mm × 366mm
AC2000Lは家庭での電気代節約からアウトドアまで幅広い用途で使えるポータブル電源です。
2,048Whと容量が大きく、複数の家電を同時接続で動かし続けることが可能です。また、30kg未満の重量で、車での持ち運びにも適しているので、アウトドアの強い味方にもなります。
日常生活、アウトドアから災害対策まで1台で何役もこなせる優れものです。
まとめ
ワット、アンペアおよびそれに関連してボルトやワットアワーについて、考え方や計算の仕方を解説しました。
これらの単位や基本的な考え方について理解しておくと、家電選びや引っ越しの際の電気の契約、電気代節約の方法など様々な部分で役に立ちます。 一度で全て覚える必要はありませんが、ぜひ基本的な考え方は身に着けた上で日常生活に生かしてみてください。
BLUETTIでは節電に役立つポータブル電源を多く取り扱っています。興味のある方はぜひご覧ください。