夏に釣れる魚種12選!初心者から上級者までの楽しみ方ガイド

真夏の釣りは、汗が滲むシャツと潮の匂いが混ざり合い、「ああ、今年も夏が来たな」と全身で実感させてくれる――そんな季節です。準備さえ整えておけば、容赦ない日差しもむしろスパイス。最高の休日が待っています。

夏釣りはなぜ人気?その理由と楽しみ方

夜明け前、クーラーボックスを転がして堤防へ向かう。まだ紫が残る空にウミネコが一声――それだけで体が「釣れるぞ」と前のめりになる。

夏が好機になる理由

  • 水温25 ℃超で小魚(アジ・イワシ)が浅場へ集まり、初心者のサビキでも即反応
  • 夜明けが早く日没が遅い=2ラウンド釣行で練習量が倍
  • 堤防釣り・海釣り公園はライフジャケット貸出や手すりがあり、子連れでも安心

夏の海岸で家族揃って楽しく釣りをしている様子

安全&ビギナー向けスポット

  • 堤防釣り…横浜本牧・和歌山北港(柵付き)
  • 海釣り公園…若洲海浜公園・新潟東港(足場フラット)
  • 河口汽水域…多摩川河口&芦屋浜(淡水混ざりで暑さが和らぐ)

水温が二十五度を超える頃、海面は銀のカーテンを揺らす小アジで満員。沖ではナブラが立ち、サバが空を切る。仕掛けのミスさえ飲み込んでくれる“食欲全開タイム”に、朝夕2ラウンド制で思う存分竿を曲げよう。

*生餌の補充は午前9時までに済ませ、暑さで弱った餌は思い切って交換すると釣果が伸びる。

この夏釣れる魚はコレ!レベル別おすすめターゲット

初心者におすすめの釣れる魚5選

◆ シロギス

初心者に人気のシロギスの釣り方を解説する図

  • 二本針天秤+ジャリメ。着底後に砂煙を出すイメージでゆっくりさびく。ブルブルという振動が来たら即フッキング。群れのサイズが小さいときは1〜2号ハリが効果的。
  • なぜ効く? 砂煙で餌を探す習性にスイッチが入り、警戒心が下がるため。
  • 好ポイント:葉山一色海岸の沖 30 m/富津サーフのかけ上がり。
  • 時合:上げ潮の6〜10時(盛夏は曇りでも潮位優先)。

◆ アジ・イワシ

  • サビキ6本針×アミコマセ。「こまめ撒き」で常に匂いの煙幕を維持し群れを足止め。
  • なぜ効く? アミエビは拡散が速く、回遊魚が“ここに餌場あり”と覚えやすい。ルアー単体より滞留時間が長い。
  • 好ポイント:若洲海浜公園中央桟橋の常夜灯下/本牧海づり施設手前角。
  • 時合:朝マズメと夕マズメ。夕方は表層、朝は中層。

◆ マハゼ

  • ミャク釣り+青イソメまたはちょん掛け団子餌。竿の動きを抑え、餌を底付近でホバリングさせる感覚を意識。ハゼクラ(ハゼ用クランクベイト)」も夏に人気が上昇中です。
  • なぜ効く? マハゼは底付近に滞留し、ゆっくり動く餌に反応しやすいため。
  • 好ポイント: 荒川河口付近の浅場/千葉・市川の護岸エリア。
  • 時合: 干潮から上げ潮の2時間。

◆ マゴチ

  • ルアー釣り(ヘビーシンキングミノーまたはワーム)。ボトムを探りながらダートアクションを素早く繰り返す。
  • なぜ効く? 砂地に潜む習性があり、動きのあるルアーで縄張り意識を刺激すると効果的。
  • 好ポイント: 九十九里浜周辺の波打ち際/湘南エリアの河口砂地。
  • 時合: 朝夕の薄明かりの時間帯が最適。

中級〜上級者におすすめの釣れる魚7選

◆ チヌ(クロダイ)

  • 落とし込み。2 号ハリス+ガン玉3B、岩ガニをテトラの影へ送り込む。カニが底へ触れた瞬間ラインを弛ませ“食わせの間”を作る。
  • なぜ効く?チヌは硬い甲殻類をかみ砕くまでに1〜2秒要するため、弛ませで違和感を消すと深く掛かる。
  • 好ポイント:川崎東扇島西公園テトラ帯/大阪北港スリット。
  • 時合:小潮の干潮前後。

◆ ロックフィッシュ(キジハタ・アカハタ)ロックフィッシュの釣り方を解説する図。岩場での釣りポイントが示されている

  • 1/2 oz テキサス+ホッグワーム。ボトムで3回リフト後、3秒ステイを繰り返すとバイトが深くなる。
  • なぜ効く?岩陰に潜む個体は“落ちて止まる餌”に反応が鋭い。ステイで捕食スイッチが入り、ワームを丸のみさせやすい。
  • 好ポイント:島根半島外向き岩礁/山口角島周辺 5–10 m。
  • 時合:日没後 30 分と夜明け1時間。水温が安定した夜間は大型ヒットのチャンス。

◆ アナゴ(夜釣り)

  • 電気ウキ釣り+虫餌(青イソメ/ゴカイなど)。仕掛けを堤防の際に落として棚を取る。
  • なぜ効く? 夜行性のアナゴは、餌の匂いに敏感で、暗闇で動く餌を見つけて捕食するため。
  • 好ポイント: 新潟東港の堤防エリア/伊勢湾の河川出口付近。
  • 時合: 日没後〜午前1時。満潮前後がチャンスタイム。

◆ ウナギ(夜釣り)

  • ドバミミズorシモリ玉仕掛け。川底の石や隠れ家を狙い、一度アタリがあったらじっくり構える。
  • なぜ効く? ウナギは警戒心が強く、一度口にくわえるとしばらく時間をかけて飲み込む習性があるため。
  • 好ポイント: 利根川中流域/四万十川の支流。
  • 時合: 夜間の水温が高い日。特に夜9時〜深夜。

◆ カワムツ・オイカワ

  • 毛ばり釣りorミャク釣り。浅い川の水流の淀みを狙って、鮮やかな毛ばりを流す。
  • なぜ効く? 見た目と動きが餌となる昆虫に似ており、魚の好奇心を引き付けやすい。
  • 好ポイント: 長野県の梓川/岐阜県・長良川の浅瀬。
  • 時合: 早朝・夕方の涼しい時間帯。水温が25°C前後を超えると活性が下がるので注意。

夏の釣り餌・保管と交換のちょっとしたコツ

アミブロックは半解凍で持参し、日陰に置いて必要分だけ網ですくうと匂いが飛びにくい。虫餌は新聞紙+保冷剤で汗臭を抑え、1時間ごとに海水で湿らせて鮮度キープ。

エリア別!夏が旬の魚&おすすめ釣り方

◆ 北海道(7 月上旬〜8 月中旬)

チカ:石狩湾新港の沖向き桟橋が定番。サビキ 3 号を使い、薄暗いマズメの 30 分はテンポよく追いコマセを入れれば連掛けが続く。

アイナメ:同港テトラ内側、水深 3〜5 m を狙う。甘塩ニシンの切り身をブッ込んで潮止まり直前にヒット、もたつかず一気に巻き上げるのがコツ。

アメマス:道北の渓流が舞台。水温 15 ℃以下の早朝、黒系ウェットフライを流芯脇へ送り込み、日の出 1 時間で勝負がつく。

◎季節ハイライト:7 月中旬にチカが最盛。気温 30 ℃超の日は 11–14 時を休憩にあて、夕方の再開が吉。

◆ 東北(三陸 6 月下旬〜8 月下旬)

アユ:北上川本流の瀬肩で友釣り。生きたおとり鮎を石の頭へ送り 3 秒ステイ、掛かり鮎が瀬を走った瞬間に竿をためる。

三陸地方でのアユ釣りの風景。清流の中で釣り人がアユを狙っている

ヒラメ:女川沖、水深 20 m の砂泥底。4 インチのフラット用ワームでボトムパンピング、リフト幅は 30 cmが目安。

マダイ:同沖の潮目を 60 g 一つテンヤ+エビ餌でただ巻き。潮が緩むタイミングに集中ヒット。

◎季節ハイライト:7 月はアユが脂乗り、8 月の盆明けはヒラメが荒食い。30 ℃超の炎天下は 13 時前後に港へ戻り体力温存を。

◆ 関東(湘南〜外房 7 月が最盛、猛暑日は昼休み推奨)

シロギス:茅ヶ崎サーフの遠浅部で 20 号天秤+ジャリメ。潮目の筋を斜めに横切らせるとサイズが伸びる。

シーバス:多摩川河口の汽水。9 cm ミノーを下げ八分でブレイクへ入れ、流れの変化に乗せる。

カツオ:平塚沖 50 m ライン。120 g ジグを高速ワンピッチで操作し、鳥山直下を縦に誘う。

◎季節ハイライト:7 月前半はシロギス、海水温 27 ℃突破の頃からカツオが本格化。猛暑日は 12–15 時を日陰休憩に。

◆ 関西(大阪湾 7 月後半〜9 月頭)

タコ:泉南の砂泥底をタコエギ 3 号でズル引き→ 3 秒ステイ→聞き合わせ。重量感が乗ったらフッキング一発。

関西地方の大阪湾でのタコ釣りの様子。釣り人がタコを釣り上げようとしている

タチウオ:神戸沖堤、水深 15 m のかけ下がりでワインド。夕まずめ〜月が上がるまでがゴールデンタイム。

イサギ:紀伊水道の潮通し良い瀬。アミコマセ半誘導仕掛けで表層 1 m を小刻みに探る。

◎季節ハイライト:8 月はタコが浅場に集中、9 月頭はタチウオが銀色の壁。猛暑日は夕まずめ一本に絞る選択も。

◆ 四国・九州(高知〜天草 7 月末〜9 月中旬)

ケンサキイカ:浦戸湾でピンク 3 号エギをスラックジャーク、ラインで抱き込みを感じたら即合わせ。

ハマチ:天草西岸を 40 g メタルジグ遠投、表層早巻きで水面を割る。黒潮が寄る 8 月がピーク。

クロ・グレ:宮崎北浦の磯でウキフカセ。マキエを切らさず棚 1.5 m をキープして食いをつなぐ。

◎季節ハイライト:8 月中旬はケンサキイカの数釣り天国、9 月に入るとハマチがサイズアップ。気温 35 ℃超なら日中クールダウン必須。

夜釣りの魅力とは?夏こそ体験したい理由と注意点

満天の星空の下で行われる夜釣りの風景。照明付きの釣竿が海に向けられている

昼は暑さに弱い大物が、月明かりの下で岸寄りに回る。それが夜釣り最大のメリットだ。一方で視界と潮流の変化は昼間以上にシビア。

ナイトゲーム専用チェック

  • 滑りやすい苔石にフェルトスパイク/ヘッドライトは本体+予備電池、赤色灯で魚を驚かせない
  • 潮位表で干満差を確認、離岸流の強い堤防先端は初心者NG
  • 常夜灯があるポイントは小魚が溜まりやすいが、光の外側に大型が回るため仕掛けは“影”へ撃つ

さまざまなスタイルで楽しむ夏釣り

家族揃って楽しむ夏の釣りシーン。子どもが小さな魚を掴んで喜んでいる

  • ファミリーフィッシング

サビキで釣れた豆アジを水くみバケツに入れると、子どもの目が輝きます。帰宅後、一緒に南蛮漬けを作って「おいしいね」と言い合う時間はプライスレス。

  • 渓流避暑プラン

標高千メートルの沢は、水に足を入れた途端にクールダウン。朱点が美しいアマゴが掛かった瞬間の走りは小気味よく、山の空気ごとリフレッシュできます。

  • 夜の堤防まったりコース

星座アプリで夏の大三角を確認しつつ、コーヒーを淹れて夜風に当たる。たまに聞こえる貨物船の汽笛がBGM。

  • ライトショアジギング

夜明けのわずかな時間、メタルジグに青物が突っ込んでくる瞬間の“ガツン”がクセになる。クーラーに並ぶ銀青の魚体を眺めるだけで、早起きの眠気が吹き飛びます。

  • SUPフィッシング

水面と同じ目線で投げるルアーは、いつもの海が別世界。落水対策にリーシュコードとライジャケは必須。パドルを漕いで振り返ると、岸から見えない景色が広がります。

夏の釣りを快適にする服装&暑さ対策アイテム

真夏の岸壁は焼けるような熱。フェルトスパイク付きシューズや滑りにくいアクアシューズで足元を守り、ラッシュガードとアームカバーで直射をカット。首には濡らしたクールタオルを巻き、帽子は広いつばのハット型で影を増やす。

水分補給は“のど渇き信号”が出る前に。スポーツドリンクと真水を交互に飲み、塩分タブレットをかじる。体調が怪しいと思ったら、迷わず納竿して車でクーラーをかけましょう。命あっての趣味です。

夏釣りを快適に!便利グッズとポータブル電源の活用法

BLUETTIのポータブル電源を使って釣り場で電気機器を利用する様子。コンパクトで持ち運びやすい

釣り道具は臨時の防災セット。ヘッドライトは停電時の灯り、クーラーボックスは食料保冷庫、そしてポータブル電源は家族のライフライン――これが“フェーズフリー”の考え方。

BLUETTI AORA 30 V2(288 Wh/600 W)

AORA 30 V2 ポータブル電源は手軽に持ち運べるコンパクト設計でありながら、日帰り釣行や小規模な電力ニーズに充分対応できる性能があります。

LEDヘッドランプを最大4台同時に給電し、夜釣りや夜間準備をサポート。

SUP釣りでの携帯ポンプの電源として活躍。手動で空気を入れる手間から解放され、気持ちよく釣りに集中できます。

スマートフォン(5回以上)、釣り用魚群探知機やGPS機器を余裕で充電可能。

ポータブル扇風機や首掛け扇風機を最大50時間駆動可能。夏場の過酷な環境下での体調管理に最適。

BLUETTI AORA 30 V2 小型ポータブル電源 | 288Wh、600W

AORA 30 V2ポータブル電源は、容量288Wh・最大600W対応、約4.3kgの軽量&コンパクト設計。1,500Wまでの高出力機器に対応する電力リフト機能も搭載し、UPS機能により停電時もわずか10msで自動切替。アウトドアや車中泊、防災に最適な一台です。

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BLUETTI AORA 100 V2(1,024 Wh/1,800 W)

AORA 100 V2 ポータブル電源は、長時間釣行や多用途の電力が必要なシチュエーション向けのパワフルなモデル。特に夜釣りや遠征釣りでの使用に最適です。

エアポンプを最大24時間稼働させ、イワシやアジなどの活餌を新鮮な状態で保存。一晩中稼げる餌補充に悩む必要がありません。

LED投光器とサーキュレーターを同時に接続し、広範囲の作業エリアを明るく快適に保つ。

電気調理器(炊飯器やポータブルIH)や小型冷蔵庫を稼働し、釣り場で新鮮な魚をそのまま料理することも可能。

BLUETTI AORA 100 V2 大容量ポータブル電源 | 1,024Wh、1,800W

AORA 100 V2ポータブル電源は、容量1,024Wh、最大1,800W対応で、コンパクトな設計が特長。キャンプや車中泊、停電時に最適です。急速AC入力に加え、ソーラー・車充電にも対応し、1,000W対応のMPPTソーラー入力で自然エネルギーも活用可能です。

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釣りを快適にする+αガジェット

偏光サングラス──水面のギラつきを抑え、ベイトの群れや駆け上がりを視認

エアポンプ──活きアジを夜明けまでストックし朝イチ青物へ即投入

ネッククーラー──首元に送風、両手フリーのまま熱中症リスクを下げる

熱中症や天気急変に注意!安全に楽しむための心得

  • 混雑回避

夜明け前の到着がつらい?でも駐車場難民はもっとつらい。早起きして二度寝の余裕を確保。

  • 熱中症防止

水だけはNG。塩分を補い、30分ごとに休憩アラームを。

  • 魚の扱い

血抜きと冷却を怠ると、せっかくの釣果が台無し。氷点下保冷剤と一緒にクーラーへ直行。

  • ゴミ問題

切れ端5センチのラインでも持ち帰る。釣り場を守る行動が、次回の釣果を呼ぶ――と信じてみてください。

  • 雷と豪雨

赤い雨雲レーダーが近づいたら即撤収。命より大事な道具はない。

まとめ

真夏のフィールドは、潮の香り、セミの鳴き声、汗のにじむ感触、全てが詰まった五感のアドベンチャー。キスの天ぷらにかぶりつき、夜空の星を見上げ、波の音をBGMにクーラーボックスを開ける瞬間――それぞれが一枚のフィルム写真のように記憶に焼き付きます。

リスクを理解し対策を持ち、フェーズフリーの視点で道具を選べば、趣味と防災が自然にリンク。準備万端で挑んだ一匹は、サイズを超えて一生の宝物に変わります。今年の夏は竿とクーラーを肩に、海へ、川へ、夜の星空の下へ。釣り場の風と匂いを全身で受け止めて、あなただけの一投を心ゆくまで楽しんでください。

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