電気が突然使えなくなると、どうすればいいのか心配になりますよね。特に、ブレーカーが落ちていないのに電気が使えないとき。この記事では、そのような時に確認するべきポイントと対処方法を、電気に詳しくない方でも理解できるように簡単に解説します。
停電の原因と初期対応
まず確認すること:分電盤のブレーカー
電気が使えなくなったら、家の分電盤にある「ブレーカー」をチェックしましょう。ブレーカーは電気の安全を守るスイッチのようなものです。
契約ブレーカーが落ちた場合
契約ブレーカーが落ちている状況は、家全体の電力使用量が、電気会社との契約上の上限を超えています。同時に使う電気製品の数を減らしてみてください。もし頻繁にブレーカーが落ちる、または、使いたい電気製品のために電力が足りないと感じる場合は、契約している電力の量を増やすか、ポータブル電源の使用を検討しましょう。
漏電ブレーカーが落ちた場合
漏電ブレーカーが落ちている場合は、電気の漏れ(漏電)が発生している可能性があります。これは電気が本来流れるべきでない場所に流れてしまっている状態です。まず、全ての「安全ブレーカー」をオフにしてください。次に、「漏電ブレーカー」を再びオンにします。その後、安全ブレーカーを1つずつオンにして、どの回路で問題が起きているかを確認します。問題のある回路が分かったら、その部分だけオフにして、その他はオンの状態に保ちましょう。
安全ブレーカーが落ちた場合
特定の部屋やエリアで、多くの電力を消費する家電を同時に使用しているために安全ブレーカーが落ちています。使用している家電の数を減らしましょう。まず、その部屋の家電のコンセントを全て抜き、安全ブレーカーを再度オンにしてください。
スマートメーターによる停電
分電盤内のブレーカーが一つも落ちていない場合、契約容量を超えていて内蔵のブレーカー機能が作動し、電気が自動的に止まる可能性があります。スマートメーターに内蔵されたアンペアブレーカーが作動した場合、数秒で自動復帰する設計になっています。
この場合は、特に対処すべきことはありません。長期的な対策として、家電の使用を見直し、契約容量を超える使い方を見直しましょう。方法としては、契約アンペアをあげるか高出力家電を使うときに一部のものをポータブル電源で動かすようにします。消費電力高い家電を表にしましたので、使用時には気をつけてみてください。
家電製品 |
消費電力 |
エアコン |
700W〜1000W |
電子レンジ |
600W〜1300W |
電気ケトル |
1200W |
ドライヤー |
800W〜1300W |
炊飯器 |
600W〜900W |
スマートメーターとは?
画像:東京電力のスマートメーター
全国的に電力量計が大きく変わりつつあります。それは、従来の機械式から、デジタル技術を用いて自動で電力データを測定・記録する「スマートメーター」への移行です。この電力計は、電気使用量を遠隔で把握できるため、電力会社と利用者双方にとって多くのメリットをもたらします。
スマートメーターは、通信機能を備え、電気使用量をデジタルで計測することが可能です。2014年4月1日に施行された省エネ法の改正に伴い、国内の電力大手10社はスマートメーターの導入を進め、従来の電力計の更新を行っています。
スマートメーターのメリット
- 遠隔での電気使用量の把握が可能になるため、検針員による訪問が不要となります
- 電気使用の把握が容易になることで、節電への意識が高まり、より適切な料金プランの選定が期待できます
- スマートメーターを通じて、停電発生時の電力供給状況が把握でき、迅速な復旧が可能になります
- 遠隔地に住む家族の電気使用状況を把握でき、見守りが容易になります
- 電力需要と供給のバランス調整を目的としたインセンティブ型デマンドレスポンスへの参加がしやすくなります
スマートメーターのデメリット
- 電磁波の影響による健康被害を不安視する方もいます
- プライバシーが侵害されるリスクがある
停電の種類とそれぞれの特徴
電力が途切れる現象には、「停電」と「瞬断」の2種類があります。この違いを知ることで、発生した問題の早期把握に役立ちます。
停電:電力がない状態が続いている停電は、電力供給が中断し、数分から数時間、時には数日間続く現象です。この状態では、電気製品が全く使用できなくなります。停電の原因には、自然災害、電力設備の故障、電力網の過負荷、計画停電などがあります。ブレーカーが落ちていないにもかかわらず電気が使えない場合、外部の電力供給システムにあるかもしれません。
瞬断:瞬間的に電力が途切れる一方で、瞬断は電力が数ミリ秒から数秒間だけ途切れる現象です。瞬断は一瞬であり、多くの場合、電力はすぐに復旧します。しかし、この短時間の電力途切れでも、PCなど家電には大きな影響を与えることがあります。瞬断の原因には、電力網での小規模な障害や、電気設備への一時的な過負荷などがあります。重要な機器は、EPS(無停電電源装置)を使用して保護することを検討しましょう。
長期的に効果のある3つの解決策
停電が続くようでしたら、短期的な対応だけでなく、長期的な解決策をとると生活上のストレスが軽減します。家庭やオフィスで実施できる効果的な対策をいくつか紹介します。
契約アンペア数の見直し日常生活で使用する電気製品が増えている場合、現在の電力契約が需要に見合っていない可能性があります。契約アンペア数を見直し、増やすことで、停電が起きにくくなります。通常であれば、電力会社に連絡することで、工事なしで変更可能です。
再生可能エネルギーの活用自宅での太陽光発電システムの導入など、再生可能エネルギーを活用することも一つの方法です。電力会社への依存度を減らし、電力契約アンペアをあげることなく停電を減らせます。ソーラーパネルに関しては「家庭用ソーラーパネル選択ガイド:単結晶と多結晶のメリットを徹底解説!」を参考にしてください。
ポータブル電源の活用ポータブル電源は、一時的に電力が必要な時に役立ちます。例えば、エアコンをつけたままでご飯を炊き、さらに電子レンジも使いたいとします。通常だと、電力が足りずにブレーカーが落ちてしまうかもしれませんが、電子レンジをポータブル電源で動かすことで、すべての家電を使いながらも停電を避けられます。
さらに、EPS(無停電電源装置)機能がついたポータブル電源を使えば、停電時に家電が急に停止して故障するのを防ぐこともできます。出力とポータブル電源の関係は「出力とは?:ポータブル電源を効率よく活用しよう!」で詳しく解説しています。
おすすめのポータブル電源紹介初心者でも簡単に使えるポータブル電源をご紹介します。特に「BLUETTI AC200L」は、その安全性と長寿命で注目のモデルです。以下がこの製品の特長です。
- リン酸鉄リチウム電池: 2048Whの大容量で、安全性が高く、約10年の長寿命を実現。
- ソーラー充電対応: 最大1200Wのソーラー充電が可能で、迅速な充電を実現します。
- 急速充電機能: 2000WのAC入力で高速充電可能。短時間での充電が求められる際に便利です。
- 多様な充電方法: ソーラー充電の他、ACや車からの充電にも対応しており、様々な状況で活躍します。
- 保証期間: 5年の長期保証付きで、毎日の使用にも安心。
このポータブル電源なら、高出力の家電を使用する際のブレーカー落ちを防ぎつつ、安全かつ長期間にわたって電力を供給することができます。さらに、ソーラーパネルと併用することで、コンセントからの使用電力を減らし、電気代削減効果もあります。
ソーラーパネルとの組み合わせによるお得なパッケージなど、さらに詳しい情報は「BLUETTI AC200L製品ページ」でご確認ください。
まとめ
電気トラブルは予期せずに起こり得ますが、適切な知識と対処法を知っていれば心配はいりません。契約ブレーカー、漏電ブレーカー、安全ブレーカーのチェックから、ポータブル電源の活用まで、今回紹介した基本を押さえておけば、より快適で安全な生活を送ることができます。電気に困ったときは、この記事の方法を試してみてください。